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お知らせ

2015年06月23日専門審査員の全国研修会を開催しました(SGEC)

SGECの新たなステージ 日本生まれの世界規格へ

 

■世界規格の認証制度へ

 全林協はこれまで、SGEC(緑の循環認証会議)の認証機関として、森林管理認証42件、CoC管理事業体認証91件に携わるなど、SGECの普及に努めてきました。
 SGECは、〝日本にふさわしい〟森林認証としてスタートしましたが、世界標準に準拠した森林認証制度へと変革の時を迎えています。PEFCという国際的な森林認証制度との相互承認、つまりSGECが世界規格の認証制度となる日が間もなく訪れようとしています(2016年スタート予定)。端的に言えば、SGEC認証材が、世界市場で国際性を備えた認証材として取り引きされる日が訪れるということです。
 この新制度に対応するため、全林協では、国際的な認証専門機関であるSGS社の日本法人・SGSジャパン社とパートナーシップを結びました。認証業務の専門機関であるSGS、現地審査員の全国ネットワークを有する全林協が協業し、SGEC=日本ブランドの信頼を世界に広げていく、その準備を進めています。

■公共市場での認証材利用の流れが活性化

 近年、国産材輸出の取り組みが増えています。SGECが国際的な認証規格となれば、強力な追い風となって、世界の市場へ参入できることとなるわけです。
 世界に眼を転じると、認証材(とその製品)がごく当たり前に流通しています。さらに言うと、認証材であることが木材調達の条件となるケースもあります。その一例がオリンピックです。
 2012年のロンドンオリンピックでは、ほぼすべての施設で認証材が使われ、木材以外にもチケットやプログラムに認証紙が使用されました。2016年のリオ大会でもこれに倣い、持続可能な木材の調達方針が策定され、認証材が全面的に採用されることとなります。
 また、2020年東京オリンピックでの認証材使用を進めるため、林野庁は「森林認証・認証材普及促進対策」として施策に盛り込みました。この流れは、今後の公共市場のモデルとなるかもしれません。つまり、公共性の高い施設・事業で使用する木材は、世界基準を満たした認証材であることが条件になる、という時代の到来です。

■全林協・専門審査員ネットワークを活かす強力パートナーシップ

 今後、認証機関であるSGSジャパン社の委託を受ける形で、全林協は現地審査に特化して、引き続きSGECの認証業務に携わっていきます。認証の鍵を握るのが、この現地審査を行う専門審査員の方々です。

全国研修会2
経験豊富な専門審査員の方々にご参集いただき、研修会を開催しました

 全林協ではこれまでも、各地で普及に取り組んでこられた現場経験豊富な方々(普及指導職員OB)との連携体制で現地審査を進めてきましたし、これは新制度がスタートしても変わりありません。
 そんな専門審査員の研修会を、5月14~15日に都内で開催しました。北海道から鹿児島まで23人の専門審査員にご参集いただき、前述のような新制度に対応するため、審査方法などの実務について理解を深めていただきつつ、各地の専門審査員の方々が情報交流・共有していただけました。

全国研修会1
和やかでありながら、真剣で意欲的な雰囲気が印象的(専門審査委員研修)

 国際的な認証専門機関であるSGS、経験豊富な専門審査員ネットワークとの強力なパートナーシップで、全林協は新たな認証の時代に向けてのスタートを切りました。 「日本生まれの世界規格へ――」。日本生まれの認証制度であるSGECの理念を維持・継続しながら、国内での地域材活用はもちろんのこと、その信頼を世界に広げていきたいと考えています。

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