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林業改良普及双書No.211  森林の生物多様性と林業経営の取組

林業改良普及双書

林業改良普及双書No.211  森林の生物多様性と林業経営の取組

生物多様性を林業経営にどう生かすか

著者 全国林業改良普及協会 編
定価 1,452円 (本体1,320円)
ISBN 978-4-88138-477-0
体裁 新書判 216頁

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2026年2月2日発売開始

世界的に生物多様性への関心が高まる中、生物多様性に配慮した森林管理や施業を評価しようとする試みが広がりつつあります。この流れは、林業経営において、質の高い森林整備による新たな収益の可能性を広げることにつながります。そのためには生物多様性を林業経営の中でどのように捉え、実際の施業や経営にどのように生かしていくのか。

本書では、専門家による解説や、日本各地の実践事例を整理し紹介しました。

生物多様性と林業経営を考える一助となる一冊です。

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主要目次

【解説編】

第1章 生物多様性と日本の林業 

正木 隆/近畿大学農学部 教授

生物多様性とは何か
絶滅危惧種、アンブレラ種、キーストーン種
生物多様性と生態系サービス 
生物多様性保全と両立する林業のあり方─森林の4つの発達段階がカギ
生物多様性に貢献する広葉樹の植栽方法 

第2章 生物多様性の世界的な動向と新たなビジネスとしての展望
TNFDと生物多様性クレジットが拓く林業の未来

安藤 範親/農林中金総合研究所

森林管理が「新たな収益」になる時代へ
「生物多様性クレジット」の国際的な潮流─「買い手」はなぜ、 そして何を買い求めるのか? 
世界で進む市場づくりと多様なアプローチ 
市場の信頼性を支える世界標準の「ものさし」 
生物多様性を「測る」とは?─価値を見える化する手法
日本の林業経営にどう活かす―カーボンクレジットとの相乗効果
未来への展望─林業が「自然資本市場」の主役となるために

第3章 生物多様性に関連した国内の制度解説 

林野庁森林整備部 森林利用課 森林環境保全班

生物多様性保全に取り組む意義
森林の生物多様性を高めるための林業経営の指針
森林経営計画制度の運用見直し
地域生物多様性増進促進法に基づく増進活動実施計画の認定制度(自然共生サイト)
林業関係者が知っておきたいTNFD情報開示のポイント 
おわりに

第4章 森林の生物多様性における国内企業のニーズと今後の可能性 

水谷 伸吉/一般社団法人 more trees 事務局長

企業ニーズの変遷と多様化
森林保全に取り組む目的が多様化─様々な部門が担当者に
企業と地域を結ぶ「more trees」の実践
林業サイド/地域が求められること─「土地」「人」「苗木」 
おわりに

【事例編 第1章 林業経営者による取組

「伐って売る」から「使って守る」へ
生物多様性を維持しながら森林サービス産業を展開 

鈴木 毅人/株式会社T-FORESTRY 統括マネージャー

「伐って売る」から「使って守る」へ 
森林サービス産業への転換の背景 
森林サービスの4つの柱 
自然共生サイトに認定 
4つの課題と対応 
自然共生サイトを維持するために─低コストモニタリングの試み 
今後の展望─「見える化」で新たな価値を創出 
開かれた場として森林を活用

 速水林業の実践する生物多様性に配慮した林業

速水 亨/速水林業 代表

ネイチャーポジティブは人類生存のための目標 
生物多様性保全が動き出したのはごく最近 
戦後の速水林業の変化 
環境に配慮した林業を目指し、FSC森林認証を取得 
生物多様性と林業経営 
生産性の向上と生物多様性

生物多様性保全は経営の実践課題
企業理念「断固、森を守る」を実践する新たな林業経営 

田島 大輔/田島山業株式会社

森を守る理念と時代の要請 
「専業林家」の森づくり 
災害と経営転換の契機 
J-クレジット制度への挑戦 
自然共生サイトに認定 
企業連携が生む新たな可能性 
理想論ではなく、経営の実践課題 
結び─森を未来へ

【事例編 第2章 林業事業体による取組】

民間企業と協業した森づくり
  ──自然資本産業としての林業の再定義

中井 照大郎/青葉組株式会社 代表取締役

林業の再生を「生物多様性」から考える
青葉組の理念とモデル─森林を〝自然資本〟として扱う 
生物多様性に配慮した施業─森をデザインするという発想 
〝現場不在〟のネイチャーポジティブへの違和感─自然資本産業の必然性
企業・地域との協働─CSRから〝投資〟へ
地域連携モデル:一般社団法人とちぎ百年の森をつくる会
成果と課題―価値の「見える化」と「制度化」
人づくりと地域共創─自然資本人材の育成
展望─自然資本産業の確立へ

 林業の循環と生物多様性保全を両立する実践モデルを構築 

瀬古 伸一郎/株式会社山一木材 代表取締役

急峻な紀伊半島で林業サイクルを実践 
架線集材で山肌を傷めない皆伐 
副産物の資源循環利用─樹皮や端材を苗木の堆肥に 
一貫施業は環境にも配慮─自社苗木生産、ドローン活用
ゾーニングと樹種転換で「ネイチャーポジティブ」を実践 
林業サイクルと生物多様性保全の両立 
結びに

【事例編 第3章 地域連携による取組】

FSCⓇ 認証を活用した、TNFDとネイチャーポジティブへの取組

佐藤 太一/南三陸森林管理協議会 事務局長・株式会社佐久 代表取締役

持続可能な林業の構築を目指す南三陸森林管理協議会 
FSCⓇ 認証を林業経営改善に活かす 
生物多様性に配慮した森林づくり 
FSCⓇ 認証とTNFD-LEAPの親和性調査 
FSCⓇ 認証を活かしたネイチャーポジティブ林業の実践 
民・官・学の連携で新たな価値を創出

 自治体、企業、NGOによるネイチャーポジティブの実現

原澤 修/みなかみ町役場 企画課 地域創生係

「みなかみユネスコエコパーク」とネイチャーポジティブを掲げた町づくり
自伐型林業と広葉樹活用で森林整備 
企業版ふるさと納税を活用して「みなかみネイチャーポジティブプロジェクト」を実施 
美しい自然を次世代へ

村の森林管理で多様な価値を最大限発揮
  ──価値を問い直して拓く森林管理と生物多様性

清水 美波/株式会社百森

次に何を植えるか?─生物多様性と森林経営 
人工林の可能性 
森づくりの方針の難しさ 
西粟倉村の実践─生物多様性に配慮した森林管理 
生物多様性保全の新しい挑戦 
次の一歩は、価値の可視化 

企業・地域連携で⾥⼭の新たな価値を創出
東広島市と賀茂地方森林組合

天川 佳宗/東広島市産業部 農林水産課 農林環境保全係
児玉 憲昭/賀茂地方森林組合 総務企画課

〈東広島市〉「企業の森」で多様な担い手確保と森林の価値向上を実現
人工林率7%─東広島市の森林が抱える課題 
市が「企業の森」を推進─「東広島市森林づくりパートナー制度」 
企業の特色を活かしたユニークな「企業の森」 
企業・市民・森林所有者・森林組合・行政が一丸で里山保全を 
〈賀茂地方森林組合〉里山 再生と企業の森づくり─賀茂地方森林組合の視点から
「里山をどうにかしてほしい」─アンケートから見えたニーズ 
事業実施者から見た企業の森づくり 
今後の課題について 

 

 

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