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現代林業 2008年11月号

雑誌月刊 「現代林業」

現代林業 2008年11月号

特集 組織一体の実践力を養うステップアップ研修

著者 全国林業改良普及協会
定価 5,700(年間購読料/送料込み)円
ISBN ---
体裁 A5判 80頁

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主要目次

特集 組織一体の実践力を養うステップアップ研修

特集1 組織一丸となって提案型施業を目指す

全国森林組合連合会組織運動推進課 本多孝法

■プランナー研修の次のステップとして-提案型施業は一人ではできない
 「提案型施業という言葉はかなり定着してきたが、具体的にどこの森林組合(または道府県)が進んでいるのか?」。昨年より始まった「施業集約化・供給情報集積事業」の一環として、年間30回を越える「森林施業プランナー育成研修」が全国各地で開催されるにつれて、このような質問をされることが増えてきた。
  この一連の研修は、森林施業プランナー候補となる森林組合職員等を対象に、先輩組合(日吉町森林組合や、各地で選ばれた12のモデル森林組合)に習いながら、森林所有者への施業提案の手法を学ぶことが目的である。しかし、研修である以上定員にも限度があり、ひとつの森林組合から通常一名、多くても数名に参加してもらうことになっている。
 そのため、研修時には会場全体のモチベーションが上がり「みんなでやるぞ!」という雰囲気になりながらも、参加者がそれぞれの地元に戻ると通常業務に忙殺されたり・・・

特集2 自ら考えて事業計画を作成 ステップアップ研修レポート

日吉町森林組合(京都府南丹市日吉町)

■カギとなる単価設定、システム選択、アクションプラン
  ステップアップ研修のカリキュラムから、特に提案型集約化施業実施のカギとなる「単価設定方法」「作業システムの選択」「アクションプランの策定」の3つが注目された。
 まず組合の林産事業の実情を把握するための個別実習「単価設定方法」では、各組合ごとに「林産事業の年間計画」(図-1)に工程別標準単価の設定手順として、①事業単価、②年間事業費、③必要事業量、④一人当たり必要事業量、⑤工程単価の順に算出していく。巡回する講師から適宜アドバイスを受けながら時間をかけて作成。その後、各組合ごとに全体討議シートに、プランナー、現場管理者、経理担当者それぞれの「出来ていること・出来てないこと」を議論し、組合の課題解決の方向性をまとめる。
 この実習のポイントとして、林産事業の総人件費や機械経費など算出し、年間事業費を導き出すことで、年間必要事業量と一人当たり必要事業量が明確になる・・・・

◆フォト・レポート ・・・・1

ネパールで村人と共に森を作る
自由学園最高学部ネパールワークキャンプ 

小野田ゼミナール◆小野田法彦・・・26

中国や韓国などを視野に
――膨らむ国産材の出荷伸ばしたい

森林療法最前線  第40回◆上原 巌・・・28

山林作業は森林療法に組み入れることができるのか? 

作業道ゼミナール 第22回◆酒井秀夫・・・34

天然林択伐施業と路網―東京大学北海道演習林―

 人工林が高齢化する、あるいは団地化施業が確立されていくと、時間はかかりますが、行き着く先の一つは択伐施業になるかと思います。択伐施業も複層林施業のひとつです。ここでは東京大学北海道演習林の天然林択伐施業とそれを支える路網について紹介します。
 天然林択伐施業はヨーロッパでは古くからごく自然に行われています。戦前は北海道でも馬搬を活用して行われていました。森林が成熟してくれば、天然更新を前提にその土地本来のあるべき森林に根ざした単木択伐を実現することができれば理想です。天然林施業においても、路網は、資源調査、現地検討、選木作業、低コスト集材、補植などに不可欠です。短伐期皆伐人工林施業という生き方もありますが、いずれにしても路網を主体としたインフラが整備され、伐期内で育林資本を回収できなければなりません・・・ 

森と水 第9回 ―森林管理の現場から―◆藏治光一郎・・・40 

水と生きる企業の森づくり
サントリー天然水株式会社 奥大山ブナの森工場

地方自治体発・森林環境税 第22回◆神奈川県・・・44

県民参加を大きな柱とした水源環境保全・再生の取り組み

林研グループが応援します!◆佐賀県/七山林業研究会・・・48 

戸別アンケートで間伐を呼びかける 

普及員実践日誌◆石川県中能登農林事務所羽咋農林事務所・・・50

提案型団地間伐の普及を図るために

レポート◆池田憲昭・・・54

ドイツ人フォレスターから見た日本林業の課題

法律相談室●北尾哲郎・・・・・・70

森林造成、整備、伐採などの研修中に起きた人身事故についての
法的責任はどうなりますか。

提案型集約化施業のカンどころ◆坪野克彦・・・・64

現場との連携とコミュニケーション

 今回は、本号特集の「組織一丸となって進める提案型施業」と関連して、プランナーと現場技術員との連携について取り上げます。
 提案型施業に着手し、継続的に所有者から施業を受託できるようになるにつれて、当初の計画通りに施業を進めていくことが重要になってきます。予定よりも施業期間が延びればそれだけコストがかかり、結果として所有者へ還元できる利益は減り、次に入る予定の施業団地の着工日がずれ込むことになります。計画の遅れは、ひいては年間の事業実績に大きく影響します。
 当初の計画がきちんと策定されていたとすると、施業途中での進捗確認や工程管理が不十分であることが、このような事態に陥る直接の原因と考えられます。そして、このような状況は、施業団地が大きくなるほど顕在化してくる傾向があるようです。ひとつの現場が10haや20haになってくると、作業道の開設から丸太の搬出までに数ヶ月かかる場合もあります。全ての作業が終了し、精算してみたら大赤字という結果だけは避けなければなりません・・・

山と谷の記憶■曽根原 昇・・・・・・32

稲の収穫

チェーンソーカービングの世界●家族を守る 林 隆雄・・・9
●わがまち木造自慢・・・61

小諸市子どもセンター「こもロッジ」(長野県小諸市)

●若手林業家が描く林業像 福島県 小野勝史・・・62

「FSCの森林管理認証(FM)」と林業経営 

●BOOK・・・68
●読者のお悩み相談/大橋慶三郎・・・74

婿としての地域リーダーの振るまいとは

●表紙の人・・・80

宮崎徳子さん NPO法人もりふれ倶楽部(島根県)
 

表紙:岩渕光則 フォト:小田幸子 
 

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