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インタビュー「先人に学ぶ」

Iターン仲間と林業会社を設立

今井保隆さん(有)天竜フォレスター代表(静岡県天竜市)

林業は可能性を秘めている

 新たな会社が出てくることは、自分たちの首を絞めることにはなりません。競争相手が増えれば市場規模が広がり、シェアは下がっても販売額は増える。これが経済の原則なのではないでしょうか。競争のない産業は衰退していくはずです。今の状態だと、山主さんが木を売りたいと思っても、選択肢が少ないんです。それではまずいと思うんですよね。確かに、仕事を取ったり取られたりは想定できますが、このままでは林業自体がしぼんでしまいます。

 他の産業では、うちみたいな小さな会社ができては潰れ、を繰り返している。最近、林業でも独立する若い人たちが少しずつ出てきたようですね。全国的にも、独立したいと思っている若い人は多いはずです。自分たちでやってみたいというのは、当然の発想だと思います。もちろん、その時に最低限の技術の積み上げは必要になるので、その期間をどう捉えるかは考えないといけません。独立したら誰も助けてくれませんから。

 結局、経験なんですよね。いくら10年、20年やっていても、小さい木しか相手にしていなければ、いきなり大きい木は伐れません。経験できる時に経験して、自分で勉強して覚えていく。いくら知識として頭にあっても、その蓄積にはかないません。実際、今でもかなわない人はたくさんいますよ。
 どんな仕事でも一緒だと思うんですけど、一人前と思って学ぶことをやめたら、それ以上伸びません。そういう意味では林業も同じで、面白みがありますよ。

(この原稿は、全国林業改良普及協会『山で働く人の本~見る・読む 林業の仕事』から抜粋し、再編集しました。)
**『山で働く人の本 見る・読む 林業の仕事』はこんな本です。**