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インタビュー「先人に学ぶ」

Iターン仲間と林業会社を設立

今井保隆さん(有)天竜フォレスター代表(静岡県天竜市)

森林組合での6年間、そして独立

 森林組合では、指導班で造林を3年、林産を3年やりました。その6年は技術を磨いた期間です。しかし、6年間ではとても覚えきれません。班長たちは非常に技術力が高いので、とても追いつけるものじゃない。伐倒とか個々の技術だけでなく、この山はどう仕上げたら一番効率がいいか、という段取りを決めて、それに従ってその通りに仕事を進めるのは、今でも苦労することです。
 仲間と冗談半分で、林業は面白いし、いつか自分たちで何かやってみたいね、と酒を飲みながら話していたんです。言われたことを言われたようにやるだけじゃつまらないな、とどこかで思い始めたんでしょうね。独立する話が急に出たわけではないんです。

 森林組合と争ったり批判するつもりは、当時も今も全くありません。ただ、自分たちならもっと違うやり方もあるのにな、と。例えば、山を一つ請けて伐って出す時も、いろんなやり方がありますよね。こういう方法ならこういう風にならないか、この機械を使ったらどうなのか、と思った時に、独立していれば思ったことができる。機械を借金して買おう、という判断もできます。組織の中にいると、それはなかなかできないことです。
  そこで、組合を出て、自分たちでやりたい、と思ったんです。特に大上段に構えるわけでもなく、理屈をこねるでもなく。自然な思いでした。転機と言えるのは、県の研修で出会った人が、トラクタとかを使って、全部自分でやっていた。その人は山を持っていませんでした。その人と話していて、山を持っていなくても林業はできるのかな、と思いました。

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