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ニューフォレスターズ・ガイド[林業入門]

単行本森林と林業を知る本

ニューフォレスターズ・ガイド[林業入門]

入門書にピッタリ。林業の実践的知識、おもしろさが、この一冊で。

著者 紙野伸二、藤森隆郎ほか著 全林協編
定価 4,400円 (本体4,000円)
ISBN ISBN978-4-88138-051-2
体裁 A4変形判 304頁

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林業全般にわたり、施業技術、森林の管理、マネジメントなどに関する実践的知識を、体系的にやさしく解説しました。森林の管理、森林の手入れ、林業生産活動に関する学習教材として利用していただけます。さらには山で作業する楽しさ、林業のおもしろさが、この1冊にまとめられています。

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著者プロフィール

紙野伸二、藤森隆郎ほか著 全林協編

紙野伸二(かみの・しんじ)
1923年大阪府生まれ。
札幌営林局、名古屋営林局、国立林業試験場経営部長、東京農業大学教授、林業経済研究所理事長などを歴任。現在、東京農業大学客員教授。
専攻は、林業経営論で、林業普及指導事業に関する造詣も深い。現在注目の調査・研究テーマとして、都市住民の森林ボランティア活動がある。
主な著書 『農家林業の経営』地球出版、『地方林政の課題』日本林業技術協会、『林の中で翔いてほしい』全国林業改良普及協会

垰田宏(たおだ・ひろし)
国立林業試験場造林第2研究室、浅川実験林樹木研究室、林野庁研究普及課研究企画官などを経て、現在森林総合研究所植物生態科長。

山本哲也(やまもと・てつや)
1956年、愛知県生まれ。
北海道営林局森林整備課長、近畿農政局総括担当企画官、中村営林署長などを経て、現在森林技術総合研修所主任教務指導官。
主な業務として、森林計画、林産物の長期需給見通し、木材貿易、造林・林道事業などに従事。現在は、森林計画、育林、森林施業関係の研修などを担当。
主な著書 『新たな森林・林業の長期ビジョン』(共著)地球社

平沼孝太(ひらぬま・こうた)
1956年、大分県生まれ。
大阪営林局計画課、鷹巣営林署長、FAOローマ本部、北見営林支局企画調整室長などを経て、現在森林技術総合研修所教務指導官。
主な業務として、国内外の森林資源保全のための林業・林産業の活性化方策などの従事し、現在木材の生産・流通・加工とその流域管理システムの取り組みに関心をもっている。

藤森隆郎(ふじもり・たかお)
国立林業試験場関西支場研究員、造林第2研究室長、森林総合研究所育林技術科長などを経て、現在森林総合研究所森林環境部長。
専攻は、森林生態に基づく造林の研究。主な著書『枝打ち―基礎と応用』日本林業技術協会、『多様な森林施業』、『複層林マニュアル―施業と経営』(編著)

桜井尚武(さくらい・しょうぶ)
林業試験場四国支場、同東北支場、森林総合研究所更新機構研究室長などを経て、現在森林総合研究所育林技術科長。
専攻は、森林生態に基づく造林技術の研究。主な著書『広葉樹林施業』(共著)全国林業改良普及協会

金子繁(かねこ・しげる) 1943年、東京都生まれ。
東京教育大学農学部助手、(財)日本きのこセンター菌蕈研究所室長、国立林業試験場東北支所樹病研究室長などを経て、現在森林総合研究所森林微生物科長。
専攻は、各種樹木寄生菌類の分類および生態、マツ材線虫病の寒冷地における発生生態の研究など。現在注目の研究テーマに、樹体内に潜在する菌類の役割、樹木と行減退との相互関係など。主な著書『松枯れの防除と対策』(共著) 日本緑化センター 『庭木・花木・林木の病害』(共著) 養賢堂 『The rust flora of Japan』(共著) 筑波出版会 

田畑勝洋(たばた・かつひろ)
1943年、福井県生まれ。
国立林業試験場林業薬剤第2研究室長、同九州支場保護部長、関西支場保護部長などを経て、森林総合研究所生物管理科長。
専攻は、松くい虫防除薬剤の環境影響、森林害虫の化学生態的研究。現在注目の研究テーマに、マツ材線虫病によるマツ類枯損機構に関する研究。
主な著書『輸入農産物の防除・くん蒸ハンドブック』サイエンスフォーラム

三浦愼悟(みうら・しんご)
1948年、東京都生まれ。
兵庫医科大学生物学教室助手、森林総合研究所鳥獣管理研究室長などを経て、現在森林総合研究所森林動物科長。
専攻は、大型の哺乳類、とくにシカ、カモシカ、ツキノワグマの保全と管理に関する生態学的研究。主な著書 『追われるけものたち』(共著)筑地書館、『現代の哺乳類学』(共著)朝倉書店、『日本の哺乳類』(共著)東海大学出版会、『日本動物大百科 哺乳類Ⅱ』(共著)平凡社

主要目次

1 序 ニューフォレスターへの期待(紙野伸二)

ニューフォレスターの3つのよろこび
その一●森と共に育つよろこび/その2●ロマンあふれる事業をやれるよろこび/その3●森を育てて、“リッチ”になるよろこび
森の恵みとあなたの経営目的
食卓をにぎわす山の産物/家計を支える林業収入/将来の頼りになる森林資産/自然環境が生み出す無形的効用―親林への拡がり/受けた恵みを返す/あなたの経営目的を確認しよう
ニューフォレスターにとっての経営とは
「遊び」から「仕事へ」/「仕事」から収入へ/所有者から経営者へ/森林と共生できる社会づくりを

2 林業の基礎 (垰田宏)

森林をつくる樹木
樹木の組織と構造/樹木の成長/森林の階層構造
森林と環境
気候/地形と土壌
森林の発達と遷移
一次遷移/二次遷移/遷移が進行するしくみ
森林の種類
林相/植生と群落
森林の機能
森林生態系としての森林/森林の機能の評価/次代への遺産として

3 森林の調査(山本哲也)

森林調査のねらい
森林の姿を知る/なぜ森林調査が必要か/どんな情報が必要か―調査項目
調査の方法と道具
調査の目的/調査の方法/調査の道具/山の面積の調べ方/調査の歩き方/林分密度の調べ方/樹齢・林齢の調査/直径および樹高の調査
野帳とデータのまとめ方
直径・樹高データから材積を算出する/簡易な材積調査方法/林地の生産力の見積もり/伐期をどう設定するか

4 服装と道具(平沼孝太)

山仕事の服装
作業しやすく、安全な工夫/いろいろな手道具/小型の林業機械

5造林技術1―人工林(藤森隆郎)

伐採の方法
  皆伐と非皆伐
地ごしらえと植栽
地ごしらえ/植栽
初期保育
下刈り/雪起こし
枝打ち
目的/無節材生産の枝打ち/枝打ちの作業季節/枝の切断位置と切断のしかた/枝打ちの器具
間伐
間伐の種類と方法/間伐の強度と頻度/間伐のすすめ方/広葉樹用材生産林の間伐

6造林技術2-天然林施業(桜井尚武)

天然林施業のタイプ
天然林施業の特長
天然下種更新
伐採方法/更新補助作業/保育伐、間伐
萌芽更新施業)
伐り方/萌芽整理/林相改良

7 森林の保護管理技術

森林の健全性
―自分の山の“健康診断”のめやす(金子繁)
森林の生物被害と防除1―病害(金子繁)
病害と樹木
主要な病害の種類
森林の生物被害と防除2―森林害虫(田畑勝洋)
昆虫が害虫に変わる理由/スギ・ヒノキの害虫
森林の生物被害と防除3―ほ乳類による森林被害(三浦愼悟)
被害と施業の関係/被害の特徴/防除対策
森林の気象被害(吉武孝)
風害/雪害/寒さの害
森林火災(吉武孝
森林火災の発生原因/森林火災予防のポイント

8 収穫技術

伐出技術の基本(柴田順一)
立木の成長と収穫時期/伐倒作業の基本技術―チェーンソーによる伐倒/造材作業の基本技術/集材作業の基本技術―架線集材、車両集材/運材作業の基礎技術/その他の作業の基本技術/高性能林業機械による作業システム
伐採方法と伐出技術(柴田順一)
皆伐の伐出技術/間伐の伐出技術/複層林施業の伐出技術/伐出作業と環境保全への配慮
伐採した木材の測定―検尺・材積算定方法(平沼孝太)
丸太の種類と寸法の区分/丸太の単位寸法/丸太の材積計算方法/伐倒木の全材積の算定/層積単位

9 林地へのアクセス―道の役割(柴田順一)

道の種類と働き
道の種類/林内路網の計画・配置/路網の設計と作設/路網のメンテナンス/効果的アクセスのための作業道

10 野生動物とのつきあい―共存のための森林の取り扱い(由井正敏)

野生鳥獣を見るもう一つの視点
日本の森林に見られる鳥獣/森林の姿で鳥獣の生息がどう変わるか/森林の分布パターンと鳥獣の生息状況/森林性鳥獣の森林生態系への役割
森林施業と野生鳥獣の関係
伐採、保育作業の直接的影響/大面積施業の影響/林道の影響
野生鳥獣との上手なつきあい―共存の指針と手法
共存の指針/地域単位の管理手法/林分単位の管理手法

11 森林を生かす特用林産物(杉浦孝蔵)

特用林産物の栽培
きのこ類の原木栽培/乾シイタケ、生シイタケ/ナメコ
森林や原野での山菜栽培
ゼンマイ/ミョウガ/ワラビ
木の実類
クリ/イチョウ/アケビ
天然の特用林産物の利用

12 森林の土壌と水資源の保全

土壌保全を考慮した森林管理(加藤正樹)
森林土壌の特徴/土壌層位による性質の違い/土壌に影響を与える要因/森林管理のポイント
水保全を考慮した森林管理(志水俊夫)
なぜ、森林は水を蓄えることができるのか/降った雨水の行方/森林と水とのかかわり/森林の蒸発散作用/施業方法による水源かん養機能の変化/水質を保つには/森林管理のポイント

13 森林レクリエーションと景観を考えた森林管理(中川重年)

里山林の森林保全活動
レクリエーション活動としての森林保全/手入れの方法/長期的な森林保全のプログラム
山間地(上流域)の森林の保全活動
アウトドア活動、体験活動型の森林管理/アウトドア活動による森林の手入れ

14 経営の基礎(岡和夫)

経営を見る視点
経営の必要データ/合理的な森林経営―ストックの管理・フローの管理/戸(家)の経営と森林部門の見方/労働力をどう確保するか
経営計画
なぜ経営計画が必要か/施業計画の作成手順
会計、簿記の方法
林家の会計方式とは/複式簿記のあらまし/林家では、経営記録方式が効果が大きい
補助・融資の利用、税金
森林所有者に対する公的補助・融資を利用するためには/森林所有者の税金の基礎知識

15 木材のマーケティング(小嶋睦雄)

森林所有者のためのマーケティング戦略
売り手と買い手-あなたは売り手/魅力的に売る仕掛け―買い手に喜ばれる販売を/売るタイミング―暴騰を期待しないこと、人肌の情報を集めること/マーケティング戦略の二面性
木材流通と市売市場のしくみ
市売市場の組織と仕組み/国産材丸太の流通/製材製品流通―複雑で、分化が著しい
販売のしくみ
面白さと怖さ/立木販売か丸太販売か
市場をどう読み、どう対応するか
まず自分の森林の特徴を把握する/買い手のニーズをどうつかみ、どう対応するか/ニューフォレスターズとしての販売ポリシー

16 森林所有者への支援

情報提供と研修制度(林野庁研究普及課)
情報提供と研修
都道府県林業普及指導職員による林家への普及指導・支援体制/林家への研修制度/林業職業教育/児童・生徒や国民一般に対する森林・林業教育

17 情報ガイド1 森林資源情報としての航空写真の利用(植松龍太郎)

航空写真とは
航空写真の撮影/航空写真の見方/航空写真の入手方法
航空写真から自分用の地図をつくる
手づくりの地図を経営の参考に役立てる/手づくり地図作製の手順

18 情報ガイド2

森林資源情報、山村情報の集め方(植松龍太郎)
情報の種類、情報の集め方
自分たちの情報誌を作るつもりで

参考文献
索引

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