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そまびとたちの奮闘記

NPO法人信州そまびとクラブ。
山仕事をしながら、
林業のこれからの姿を提起します。

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天井裏の住人

傷病鳥獣救護ボランティア制度というものがあります。その名のとおり、保護された野生鳥獣をできるだけ自然復帰させるようサポートすることが役割で、野生生物の多い地域では重要な役割をもっていると、少なくとも私は信じてやっています。


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ウサギコウモリ幼獣、3頭のうち一番大きく育っている個体です

 

 一昨日、「コウモリが居る」との電話をもらい、現場作業の後に急行すると、死んだ母コウモリの乳房に必死に食いついている元気な赤ん坊コウモリ2頭と、もう1頭の死体コウモリ成獣の子なのか、へそのおの残る1頭の赤ん坊。全部で3頭。親がいなくては仕方なく、つれて帰ることにしました。
 赤ん坊コウモリを育てた経験のある方ならわかると思いますが(...そんなに一般的ではない)、1頭でも手間がかかるのに、3頭となると授乳の手間が大変です。


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 村の基幹産業である農業にとって、昆虫を主食にするコウモリは重要な存在です。それを根拠不明の気持ち悪さだけで殺してしまう人が、今後ひとりでも減るように願い、かつ、いつまで生きられるかわからないので、丁度雨で現場が休みになったのを利用して、保育園で即席のコウモリ講座を行いました。
 理性をもって野生生物と触れ合える大人が育つことを願って。

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コメント

Posted by: アカホリ   [ 2009年7月 9日 03:13 ]

> 死んだ母コウモリの乳房に必死に食いついている元気な赤ん坊コウモリ。

なんて可哀相なんでしょう。胸が痛みます。

「傷病鳥獣救護ボランティア制度」のことは初めて知りました。かなめさんのお志に感じ入りつつ、強く賛同します。コウモリの赤ちゃんたちが何とか無事に育つよう、心から願います。

Posted by: こーりきー   [ 2009年7月 9日 09:04 ]

かなめさん
お久しぶりです。

見せしめ・・・これだけは・・どうしてもしっくりこない。人間として。
こちらのブログ・・・まさにすばらしいと単純に感じる。保育園にすぐ出かけるところが特に(^^)

でも
これって
同じ鳥獣。
有害獣か
有益獣だけの違い?
だれにとって??
そして
狩りはきっと大事な文化
ヒトという獣にとって・・今までもこれからも

では
どう
生きていくか?
どう
後継者を作っていくか

もう少し
「環境」

「古来からの文化と知恵」
きちんと
伝承され続けてている
アイヌの方などに
我々は謙虚に頭を垂れて教わるべきかも・・しれないなぁ

感じています


Posted by: かなめ   [ 2009年7月10日 09:07 ]

アカホリさま
 ウサギコウモリの幼獣は、チッチッチッという可聴音を発します。
おそらく、母とは常にコミュニケーションをとっていたのでしょうが、
返事のない母体にしがみつき生きようとする力に、シンプルに
引き込まれてしまいます。
 残念ながら一昨日にへそのおが取れたばかりの、一番小さい
個体は、今朝見てみたらかなり弱っていました。自力でミルクも
なめなくなっているので、厳しい状況です。
 野生傷病鳥獣への対応は地域によって様々で、専門的な救護
施設を持たない長野県に対し、以前、そまびとクラブから提言書を
提出したことがあります。財政の問題が大きく、実現のためには
県民の合意形成と、かなりの協力が必要だと感じています。

Posted by: かなめ   [ 2009年7月10日 09:07 ]

こーりきーさま
 シカのことでは、とても危惧していることがあります。私たちは生態系の
ことを何もわかってはいないと思います。ある密度を越えたとき、取り返しの
つかないことが彼らの身にふりかかるような気がしてなりません。
 彼らの増え方に、私たちの暮らし方が大きく関係しているとしたら、気候
変動と同じように、できるだけ早い時期に行動しなければならないはず
です。
 近ごろの思いを書いたものがあるので、別途、メール添付でお送りします。
ぜひ読んでください。

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そまびとたちの奮闘記 「そまびと」とは「きこり」のこと。現代のそまびと=技能職員たちが起業し、模索しはじめました。

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