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トップページ > 農山村の背景情報 > 山で生きる・森をつなぐ仕事<part.3>

農山村の背景情報

07 人とのつながりが宝物やね・樋栄浩之さん(大滝山林組合役場/滋賀)

 

07_樋栄さん.jpg 大滝山林組合役場が管理・運営する「高取山ふれあい公園」は、面積86町歩の自然体験型公園施設。山林組合の所有林約800町歩の一部に地元の多賀町が出資し、交流センターやキャンプ場など様々な設備を整えて7年前にオープンした。宿泊以外にも、除・間伐材を利用した木工教室、炭焼き窯、簡易製材所、フィールドアスレチックなど、一般市民が森林に多様な形で接する場を提供し、多少の収益にも繋げる。
「今は林業が辛抱の時期。山が育つ間、いろいろ新しいことに挑戦せんとあかん。こういう多角的な経営の場を得られたのは恵まれてますね。何より、いろんな人と接する場になっているのがありがたいですわ」と樋栄さん。土場の一角に、丸太から削り出した多彩な作品が無造作に置かれていた。樋栄さんが主宰するチェーンソーアートクラブの野外アトリエだ。4年前、近県で行われた大会に刺激されて始めた。メンバーは20人程。「趣味の世界で、商売と違う目で木の価値を見られるようになったね」。
 高校卒業後すぐに山林組合に入り、山林施業管理を担当。高取山では、直接現場で炭焼き指導などすることも。実家の生業が炭焼きだった。高校時代には親が請け負った現場をアルバイトで手伝ったことも。持ち山は3町歩ほど。20年ほど前に買った山には新植し、これからが手の入れ時だ。「良材を作るのが基本やけど、これからは環境林も大切。長伐期にして、その間遊べる山を作りたいね」。(絵と文・長野亮之介)

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