• 山村型起業解説
  • 事業アイディア
  • インタビュー「先人に学ぶ」
  • 農山村の背景情報
  • お役立ち情報・技術
 

そまびとたちの奮闘記

NPO法人信州そまびとクラブ。
山仕事をしながら、
林業のこれからの姿を提起します。

« 若き森林所有者と | Main | 励ましの言葉 »

共同体

先日このページ(田んぼで)にコメントしてくださったPhytoncide1059さんが、5月30日の朝日新聞の別冊「be」を送ってくださいました。読んだあと、何かが変わったように思います。Phytoncide1059さんありがとうございます。


 その新聞記事には、平均年齢81歳、20軒のうち11世帯が独り暮らしという集落に暮らす48歳の民俗学研究者の日常や思いが紹介されています。
 読後に感じた自分の変化は何だろうと考えますが、わかりません。それが見えるまで、もう少し時間がかかりそうな気がします。ただ、この記事のテーマのひとつである共同体という言葉と、自分の距離がずい分近まっていることに気づきました。
 記事に登場するジェフリーさんのような一体感にはまだまだ至りませんが、生活を保つことに必死で、共同体の責任は果せていない自分でも、己の暮らしへの無知を知らされている、欠落している部分の輪郭が、少しずつはっきりとしている。そのことを感じました。


 ジェフリーさんは、日本を知れば知るほど好きになり「知られていない日本を世界に発信したい」と思うようになった。と言っていますが、「世界に」どころか日本に対しても発信しなければならないことがたくさんある、そしてそれは彼のように英語を操れない自分にもできることかもしれない。傲慢かな??


 ジェフリーさんの周囲の人たちのコメントにあった、南九州市の福祉課長の「まず自分たちがすべきことから考え始める。行政に頼ろうとしない」という言葉も、強く印象に残りました。この記事そのもののアーカイブは見つけられませんでしたが、同じ人を扱ったURLを見つけましたのでお裾分けいたします。 

MSN産経ニュース
「宮本常一の代表作を英訳 鹿児島の農村に住む米国人」

コメント

Posted by: masako   [ 2009年6月 5日 07:12 ]

東京の下町「共同体」を少し感じながら暮らすmasakoが、杉山さんのブログを読ませてもらっているのは、きっと村での、山での、日々の小さな気づき(?)、大きな気づきを、少しでも共有したい!っていう気持ちになるからです。ありがとうございます。
2年間どっぷり浸かり色々な方々ともお話させていただいた川上村なので、風景や人をイメージし易いということがありますし、杉山さんの目線が同世代ということもあるかもしれません。


そして、お裾分けから、ジェフリーさんの紹介を読んでなんだかコメントしちゃいます。宮本ファンです。「忘れられた日本人」、中学生の時に叔母に勧められて読みました。友人は「中学生の姪にあの本を勧めるっていうのがすごい」と言っていますが(笑)、その後僻地(?)自転車ツーリング、集落調査(建築方面からですが)に惹かれていったのも、その影響があるなぁ~と思います。そういえば、交流館建設の頃に、嬉々として川上村の方々に聴き取り・文献調査させてもらったこともありました。 

知り合いに中学生がいたら、「忘れられた日本人」勧めてみよう運動は、いかがでしょう!?

Posted by: Phytoncide1059   [ 2009年6月 5日 09:51 ]

この記事に掲載されている、二葉の写真の、ジェフとお年寄りの顔がとにかく素晴らしいとは思いませんか。何か、「してやっている、してもらっている」なんてことを一切感じさせない、全く自然に気分が一つに溶け込んでいる表情に見えます。共同体どころか完全に一体化しているようです。

しかも、外人さんです。超最高学府を出て、サラリーマンとしても成功し、かなりの所得があったと思われますが、それらを全て投げ打って僻地にやってきた。地元の人達は何の利害があってと考えるのが当たり前ではないでしょうか。それが、一体化しちゃっている。

実は、最近、周りの人々を、「こいつは、こんなところがだめだ」「あいつは、あんなところがだめだ」と欠点ばかりを見るようになり、逆にどんどん孤立化している自分がほとほと嫌になってきています。これも老人症の始まりと家族には「了解せい!」で済ませてしまっていますが。

かなめさんが、いみじくも、ジェフの記事を読まれて、「何かが変わったように思う」と書かれていますが、まさに、私にもその何かがきているんです。ジェフの話を聞き込んでいるお爺さんのように・・・「私もなりたい」

Posted by: かなめ   [ 2009年6月 8日 22:36 ]

masakoさま
 ひとことで共同体と言ってもさまざまですよね。こんど村においでの際には、
どうぞ下町共同体のことも教えてください。そして今後とも気づきの共有を
よろしくお願いいたします。
 先日、このページを読んだ村の方から、ショッキングな話を聞かされました。
「地区の協働作業に対して、意味を理解できていないらしい人が居る。家族から
参加せずに、外国人研修生を派遣する家がある」とのことです。自分なりに
川上の地域社会への思い込みのようなものがあったので、これを聞いた時には
目が点になってしまいました。
 そう言えば、以前暮らしていた東京通勤圏の地域でも、消防団の集金に行くと、
「消防署があるのだから払わない」という人が居るという話がありました。どこかが
壊れてしまっている。「忘れられた日本人」を中学生のときに読み、多くの集落を
見て歩いているmasakoさんはどう感じますか?そんな偉そうなことを言いながら、
私「忘れられた日本人」を読んでませんので、大急ぎで読みたいと思います。
 あぁ、また一冊読まなくてはいけない本ができてしまった。ハードな草刈が始まると
言うのに、トホホ。

Posted by: かなめ   [ 2009年6月 8日 22:36 ]

Phytoncide1059さま
 共同体どころか完全に一体化しているかのようなジェフさんとお年寄り、それに
比べると今の自分などはただのお客さんのようでしかありません。
 実は、たまたまではありますが、私にとって村に暮らしながら消防団を経験して
いない負い目のようなものが潜在的にあるのですが、ジェフさんの記事を読んで
みると、そんなことは超越してしまっている。でもやっぱり、自分にとっての
現実として、この負い目は存在している…。
 うまく表現できないのですが、この記事を読ませていただいたことで、そんなふうに、
地域社会にいる自分を見つめたときのコントラストがより強くなったとでも言い
ましょうか、自分の姿が浮かびあがってきたように感じるのです。
 記事の中には、お年寄りばかりの集落で、そのひとりひとりが役割を持ちながら
暮らしている様子が描かれています。私もそんなふうに自分の役割が見つけられる
よう、これまでとはまた違った角度で、一日一日を大切に生きるべきだなと考えて
いるところです。

コメントを投稿

profile

そまびとたちの奮闘記 「そまびと」とは「きこり」のこと。現代のそまびと=技能職員たちが起業し、模索しはじめました。

お知らせ

要林産のホームページ somabito.jp をどんなものにしようか、現在思案中です。なにか良い案があったら、ぜひコメントに書き込んでください

2011年4月

S M T W T F S
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

カテゴリー

  • カテゴリを追加

最近のエントリー

最近のコメント

最近のトラックバック