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インタビュー「先人に学ぶ」

クラフト工房経営工房経営をどうチェックし、経営感覚をどう磨くか

川村純史さん協同組合木星会 代表理事(高知県大川村)

<地域での経営感覚をどう磨くか>
価格設定の許容範囲とは

 木星会の場合も、価格面ではいろいろと苦労しました。生産当初は、やはりなるべく高く売れた方がいいと思うわけです。

 加工設備がほとんどない状態でクラフト生産を始めましたから、正直言って品質を均一に保つことが非常に難しかったのです。乾燥機がなかったため、加工した後に多少の狂いが生じてしまいました。当然、ユーザーからクレームがくる可能性がありました。そこで、購入後に多少狂いが生じたりして、本当であればクレームの一つも言いたいところであるが、「まあ、この値段ならいいかな」といったところの値段を付けました。
 そうでなければ、やはり初めから何百万円もする乾燥機や加工設備を用意しなければならなくなる。
 まず、さしあったっては技術的、経営的に無理のない範囲で生産に取り組んだ方がいいでしょう。必要以上に目先の儲けを考えて値段をつり上げたところで、その値段で売れたとしても、返品率が高くなってしまっては、代わりの商品を作る時間やその送料だけでも馬鹿になりません。それだけリスクを生み出してしまう。生産する商品に見合った、ユーザーが納得する価格を設定しているわけです。それで、なおかつ好評を得て、利益が出れば、その利益を、今までなかった設備の資金として投資するのです。そうして、今までできなかった加工をできるようにするのです。

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