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山をつくる

山主さんはお客様。
地域の人たちと一緒に「山」を守っていきます。

2006年12月22日

胡麻 平迫界隈〜ハーベスターin ~②

今回の施業で平迫界隈には4つの作業道を開設する計画になっている。
既に4つとも開設が完了していて、現在は搬出間伐&造材の段階です。

そんな中。この数日のうちに2件の視察があった。
一件目は2日前。岐阜の森林アカデミーの先生と生徒さん達がこの現場に視察に来られていた。
丁度、前回写真を撮影した地点で視察されていたみたいでしたが、どのような感想を持って帰られたのだろうか。
預かっている現場なので気になります。
昨日も視察に現場へいらした団体があったそうですが生憎その場に遭遇できず。
ハーベスターの造材に追いつかれまいと作業道の奥で搬出間伐を行っていました。

実は今回。 ハーベスターが通常どおり動いていれば、搬出間伐はハーベスターに追いつかれてしまう可能性が高かったのですが、この数日間どうにもハーベスターの調子がよくない。
オペレーターの人に聞いてみれば 「ハーベスターが造材する時、ソーが降りている途中に木を送ろうとする誤動作が起こる」 との事。  ハイパワーのハーベスターの事である。この誤動作が起こると当然の事ながらガイドバーは歪んでしまう。
その為、造材速度は通常の半分程度にまで落ち込んでしまった。
追いつかれないのはいいが、これはこれで問題。
昨日はCAT三菱からメンテナンスの人に来てもらって不具合を直していたようです。
結局、KETO51と書かれたボックスの中で配線の一部が外れていたようで、見事復調したようです。
CATはアフターケアが良いですね。


2006年12月17日

胡麻 平迫界隈〜ハーベスターin

まず、日吉で扱っているハーベスターですが。キャタピラー三菱の308シリーズにケトーの51がついてます。
去年購入して今年製品として納品されてきた新品!
コイツがとても良く働いてくれる(50〜70立方/日)ので、現場も事務もハーベスターのスケジュールを中心に段取りを展開します。
悪くいえば振り回されっぱなしな訳です^^
重機を遊ばせたくないですから、なるべく止めないようにしています。


今年の秋口くらいから預かっている現場で、胡麻という地区に平迫と呼ばれる界隈があります。
既にハーベスター用の搬出間伐を行っていて、170㎥程の量の木を伐倒。
ハーベスターが造材するのを待っていた現場です。
伐倒後、ハーベスターが造材しながら作業道を進んでいきます。


さて、ハーベスターが造材を済ませ、そのまま搬出に突入できれば楽なのですが。 
搬出に突入する前に木こりには仕事が残っています。


そして、その「残された木こり仕事」についてですが。
その説明に移るまえに少し説明を。。。
先に「ハーベスター用の搬出間伐」と言いましたが、それは、ハーベスタが効率よく、しかも立木にキズをつけずに作業ができるよう配慮をしながら伐倒をするという事で、伐倒後は木が整然と道に対して直角方向に倒れます。

hirasako_hanshutu_be.gif
伐採中
hirasako_hanshutu_af.gif
伐採後(すっかり暗くなってしまいました)


ですので、作業道の両側に林分のある場合。地理的条件にもよるのですが(V字形状の谷の現場では特に)片側の林分の伐倒を終えた段階で、作業道は木でいっぱいになってしまい、造材をしないと残り片側の林分の伐倒ができないといった状態に陥ってしまうわけです。


つまり、木こりに残された仕事とはハーベスターが造材した後を追いかけるように、残りの林分の伐倒をこなす作業になるわけです。
繰り返しになりますが、原則的にハーベスターは止めません。


そこで、胡麻地区の平迫に残された木こり作業についてですが。
実は、ハーベスターが来る数日前から急ぎの現場が他から入って、木こりが手薄になってしまうという状態が発生してしまいました。
更に同時進行中の別の現場に搬出がらみの仕事で木こりが張り付かなければならなくなるという事態が発生。


ハーベスターは猛烈に迫ってくるし、木こりは全くの手薄。
このままではハーベスターの作業が止まって作業にロスが生じ、山主さんへのバックも減ってしまうかもしれない。
とりあえず関係する木こり達で打ち合わせ。
急ぎの現場は作業が片付き次第応援に来てもらうよう段取り。
同時進行中の現場に関してはその現場の搬出担当と話し合ってもらってタイミングを見て応援してもらうよう段取りしてもらいました。


とにかく、ハーベスターが現場にきている時が一番ヒートアップします。
ε- (^、^; 


2006年12月13日

山の境界

今日は、山林の所有者界を確定するお手伝いに行ってきました。
ある山主さんから、境界を確定したいから近所の山主さんに声をかけて欲しい、と頼まれたのが発端ですが、山林の境界の確定は、日吉でも難しい問題になってきました。

それは、これまで実際に山の手入れをしてきた方々から、
山に対して興味を持っていない息子さんに代替わりし、
山があるのは知っているが、どこにあるのか分からない、という方がでてき始めたからです。

そこで、組合で境界杭を希望者に無料で配り、
なんとか今のうちに境界を確定しておいてもらおう!と考えました。
今回は山主さんから希望があったため、お手伝いに行ったのですが、
配った杭は皆さんそれぞれに打って頂き、
さらに地番が分かるように表示する札を作って配り、
境界の画定に努めています。

そんなわけで、今日は冷たい雨が降っていましたが、
依頼を頂いた山主さん、その方と境界を接していて周辺の山にも詳しい方、
杭を背負った僕の三人で、8筆分の境界を確定しました。
三人で半日歩いて山をまわったのですが、
こんなふうに山主さん一緒に山を歩くのが僕は好きです。
歩きながらその山にまつわるいろんな話しが聞けるからです。

「この山はワシの父親の代に植えて、一緒に枝打ちに来て・・・」

「ここはもともとあの人の山だったけど売りにだしたら、あの人が買って、それからまた・・・・」

そんな話しを聞いていると、山主さんと山ににいろいろな歴史を感じます。
そうすると、それまで以上にその山に愛着を感じるのです。
いつか日吉の山全てをそんなふうに感じたいなーと思いつつ、
雨の山の中を歩いていました。

2006年12月11日

一週間の始まり

日吉町森林組合の一週間は、月曜の朝のミーティングで始まります。
このミーティングでは現場・事務職員全員で、作業中の現場の進捗状況を話し合います。
最近は、前記事のように作業道をつけ、間伐をし、木材の搬出をする現場が多く、そういった現場では複数名が同じ現場で違った作業をするので、事前に打ち合わせをして作業行程を整理しておかないと、無駄が生じてしまうことになりかねません。
そのため、このミーティングで全員が各現場の作業内容を把握し、全体で段取りを調整してロスを無くすようにしています。
とはいえ、状況は日々変化していきますので(例えば予定していた重機の調子が悪くなる等)、その都度予定は変わっていきますが、元になる予定を全員で把握することは意味のあることだと思います。
また、組合全体の一週間の行事予定や、作業内容で気が付いた改善点、ヒヤリハットなど話し合い、情報の共有化に努めています。
そして、ミーティングが終わると皆それぞれの現場へ向かい、一週間が始まります。

今週も一週間がんばるぞ!

2006年12月 9日

連絡線〜伐開

いよいよ、日吉も雪のシーズンに突入です。
今はまだチラチラと舞う程度ですが、去年は12月中盤からドカ雪に見舞われて、激しく被害の出た山も……。
暖冬とは言え油断なりません。この時期のドカ雪だけは勘弁願いたいところです。

さて、現場ですが。

2年ほど前から施業を続けてきた「明日谷」と、ひと山越えた向うにある「ツヅラ」の作業
道とを結ぶ連絡線の伐開作業が始まりました。
連絡線の開通という、とてもメモリアルな施業なのですが
その前に簡単ですが現場の作業フローを表記しました。

作業フロー:———————————————————

事務方から現場の案内と見積もり(施業指示書=調書)の紹介。

開設ルートにある支障木の伐開 ※テープにより選木済み、選木は事務方

重機による作業道の開設

搬出間伐&切捨て ※切捨ては搬出間伐ついでにできる数列

ハーベスタによる造材作業

ハーベスタの取りこぼし木の処理(搬出時に行う場合も)
切捨て ※搬出時や作業道仕上げ時、またはそれ以降に行う場合もある

フォワーダ+グラップルによる搬出

トラックによる搬出

作業道仕上げ

変則的に作業内容が変更される事はありますが、ベーシックにこんな感じです。
————————————————————————

さて、私達のメモリアル施業は、先ほどにも記しましたとおり「伐開」の段階です。
写真は、伐開前、伐開後ですね。

杉が支障木となっているエリアの伐開は、大方済んで。残るは桧エリアの伐開ですが、
この後続く開設作業が難航しそうです。
岩盤が存在するために年内に全線開通は無理ではないかと予想しています。
更に、雪が降ると開通が先延ばしになるので、桧エリアの伐開は重機に追いつかれるまで
待ちます。

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2006年12月 7日

はじめまして

日吉町森林組合の現場職員の西田浩之と事務職員の上野謙治です。
今日からこちらのブログに仲間入りさせて頂くことになりました。よろしくお願いします。
日吉町は京都府のほぼ中央に位置するのどかな山村です。
森林組合というと皆さんどんなイメージをお持ちでしょうか?
「山林の手入れをしたり、林産物を販売したり・・・・」
「都会のストレス社会から離れ、自然の中でのんびりと仕事をする・・・・」
少なくとも私は、ここに来るまではそんな風に思っていました。
しかし、ここで働くようになってから、今、私が思うのは


     「のんびりなんてしてられないぞ!」


ということです。実際、せっかく植えた杉や檜は間伐の遅れが目立ち
木材生産の役割も環境保全の機能も果たせなくなってきています。
そこで日吉町森林組合では、山林所有者へ『森林施業プラン』という
山の手入れを勧める作業見積書を送り、山づくりを事業の中心として行っています。
これで間伐遅れの山は無くなる! 
……はずですが(^^;まだまだ問題は山積み。
そのため職員みんなで工夫を重ねています。
上手くいったこと、失敗したことなど、日吉の現場をお伝えします。


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京都の中央部、日吉町森林組合は『森林プラン』で山づくり。
山村に活力!
(現場職員&事務職員二人体制で更新)

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