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山をつくる

山主さんはお客様。
地域の人たちと一緒に「山」を守っていきます。

2007年3月28日

作業道の水の処理-横断溝

今日は完成した作業道の測量に行ってきました。
作業道作りは今や私達の組合では、なくてはならない作業の一つです。
そのため、安全で低コストの作業道を作る必要があり、
道の設計はとても重要な作業なのですが、
この設計が難しい!

完成した作業道を歩いて、いろいろ気付くことがありました。
そのなかに水の処理があります。
荒れない作業道を作ろうと思えば、水の処理が大切になってくるのですが、私達の組合では、路面をはしる水の処理するのに、現地調達の間伐材を利用した横断溝を使っています。
水が湧いているところを見つけ、道に対してどれくらい、どう流れているか、道の勾配はどうか、山からの集まる水の量は?などなどを判断して入れていくのですが、
適切な位置に入れるのはなかなか難しいです。
今日行った現場でも、こうした方が良かったと思うところがありました。
例えば、緩くカーブした道では、カーブの上で入れるべきで、カーブの下で入れても、水はそのままカーブの外側に走って行ってしまい、横断溝が用を足さない。といったことや、岩のあることろは水が浸み出て道をはしること、勾配が緩くなるところでは水が溜まりやすいので、その手前で入れること。
などなど先輩に教えてもらいながら測量していまいした。

私が作業道を設計できるようになるまで、まだまだ道のりは遠いようです。

2007年3月27日

支障木の伐開に新展開?

先日、作業道開設の為に支障木の伐開を行いましたが、
今までの伐開とは少々内容が異なるものでした。

以前、ブログにも書きましたが、大抵の支障木は開設予定のルートに対して平行に伐倒していました。
その方がルートに対して垂直に伐倒するよりも簡単で、開設作業時においても何かと便利だったのです。ただ、ルートに対して平行に支障木を倒すわけですから、当然伐倒された支障木(玉切られた状態)はルート上に蓄積され、開設時にこれを除ける手間が発生します。木こりにとっても、玉切りと枝払いの手間が必要になります。
この手間の軽減については、組合内で以前から議論されてきました。


「平行で駄目なら垂直ではどうか?」


これなら、ルート上で邪魔になっている部分だけを処理すれば良いわけですから作業時間の短縮につながります。それだけではありません。完成した作業道の外で玉切られずに残った支障木は、ハーベスターに処理させれば良いから尚更経済的です。 しかし、ルートに対して垂直に伐倒したとしても問題はあります。開設時に撒いた土で未処理の支障木が埋まったり、道から遠い所で処で玉切られてしまったばかりにハーベスターの手が届かなかったり等々。
これら諸問題を加味した上で、ルートに対して平行に伐倒する方を選択していました。


しかし、開設作業の後れが目立ちはじめ、伐倒方向について再検討を余儀なくされた結果「開設の手間を省力化することを目標として、状況に応じて様々な方向に切り分けてみる」という方向で試行錯誤してみる事になりました。
それで、今回の伐開が始めてのケースとなったわけです。


なるべく、支障木が邪魔にならないように、尚且つハーベスターが造材しやすいように悩みながら進める作業は骨が折れました。
ひとまず、伐開が完了した後に土木担当から色々と注文をもらったので、後日現場と担当の事務の者で少し時間を取って、現場検証を行いました。


検証当日。
家族の者がインフルエンザで倒れてしまい、検証に参加する事ができなかったのですが、事務方で資料としてまとめて頂いたり、先輩諸氏からの伝え聞きによって私の仕事に随分と落ち度があった事を知らされたのでした。(反省)

2007年3月20日

勉強会

今日は勉強会でした。今回のテーマは「木取り」でした。
「木取り」とは、原木丸太から建築材を挽く場合に、どう部材を取るか決めること、といことのようです。
そこから、私達がどういった原木丸太を出すのが、
高く売れて、また費用対効果が高いかを検討しました。

今、日吉での間伐木は、
スギは大体4mで合い切り、色目の良いモノは市場へ出し、
そうでもないものは合板用材かチップ材にしています。
ヒノキは市場に出すのが多いのですが、
それを3m、4m、6mで、木をみて合い切りをしています。
この「木をみて」がなかなか曲者で、
現在、合い伐りのほとんどはハーベスタという重機が、
既に伐倒してある木を造材するので、直材か曲がっているかの判断が難しいそうです。
そこで、手間をかけても採算のとれる良木は、きこりが立木で判断して
合い伐りするところに印を付け、ハーベスタが造材できるようにする、
ということに決まりました。

些細なことのようですが、一円でも高く木を売り、山主にお金をお返ししよう!
ということで職員一同努力しています。

2007年3月19日

2月 全体会議+20日会議 ③

③は、現場での問題点や改善点などが話し合われました。
これは、主に20日会議のテーマであり、プラン・現場の改善点を全員で探っていくものです。

 上野としては、自分の作った森林施業プランで山の見立てが悪かったので、プランをもとに段取をしていたのが、実際と違い、現場で段取りが狂うということがあり、大きな反省点でした。
 間伐見積もりはプロット調査を基にしており、多少の誤差は出るとはいえ、今回は多少で済まないほどの誤差でした。これでは現場の段取りから、最終的な事業費まで変わってきてしますので、大いに反省し、今後は見積もりと実績が近づくようしなければなりません。
 それには、ある程度の経験も必要だとおもいます。この山ならこれくらいの本数が間伐本数で、搬出材積これくらい、という経験則。そして、データから積み上げられる数字での確認。両者のバランスが大切だと思います。
 
 調書(見積もりの本数)に対して実際の間伐本数が大幅に増えてしまった件について、私と上野さんが担当した現場が少し話題になりましたね。
 調書が見積もりとして山主さんに伝えてある以上、事後報告は避けたい。この点で上野さんへの報告を怠った事が非常にマズかった。山主さんからのクレームが無かったとはいえ、常識的な判断が欠けていたと言わざるを得ません。ただ、木こりが山主さんとほとんど顔を合わす事が無いのも、こういった失敗を招く要因の一つになっている気がします。(西田)

 またハーベスタの作業能率やそれをデータとして作業工程や年間の計画に利用することなどが話し合われました。

最後に次年度の計画、間伐面積・搬出材積・作業道開設延長を確認し、次年度も忙しくなるぞー!と気合を入れなおしました。

2007年3月 9日

2月 全体会議+20日会議 ②

②についてですが、うちの組合では給料を、上司と自分を含めた5名の査定、それに年齢を加味したもので決定しています。その基本となる年齢の放物線を改訂するので説明と話し合いがもたれました。基本的には生涯で貰える額は変わりませんが、放物線の描くラインを働き盛りでお金も必要であろう30~50才で上げ、その前後を下げるという改訂が決められました。

働き盛りの50歳以降は、給料が下降線を描きはしますが。必ずしも30代、40代に比べて給料が下落するという訳ではありません。査定表では、年齢を基準とした給金の(なだらかな)変化に加え、技術レベルによってランク分けがなされて、給金が(急激な)上下動する仕組みも合わせた査定方法です。日吉では迷惑レベルからプロフェッショナルなレベルまで12ランクに分類されています(ちなみに、入りたての時は、下から4番目のランクからスタート)。参事が言うには「こういった査定方式が一般化してきている」そうです。
この日、査定方法の報告が、参事と組合長からなされた訳ですが。職員から質問が出ませんでしたね。査定の変更は去年も行われて(ランクの階層も増え、それぞれのランクに明確な定義がなされた)、今回の変更についても一年かけて小出しに相談と報告がなされたのですから、その分職員にとっては丁寧な運びとなった訳です。ただ、質問が出ない理由として「小出しの相談」だけが理由でないと思っています。会議の場で参事と組合長に面と向かって言いにくいというのもあるでしょうし、提案が必ずしも悪い内容でもない。そうである以上、職員の意識としては、給金の議題はそこそこに済ませてしまいたいといった意識があるように感じています。
給金の件も大事ですが、そもそも話し合いたい内容は作業の円滑化と完成度の向上に向けた話です。
(西田)

給料が査定式というのは、いまや一般的であると思います。きちんとした仕事をして、きちんとした給料がもらえれば、職員はやる気がでて、組合全体の売り上げも伸びる。そしてまた給料も上がる、といういいスパイラルが出来上がると思います。
評価は、組合長・参事・課長・直続上司・本人の5名でおこない、最高と最低の評価点を除き、3名の平均で査定が決まります。時には自分の評価とかけ離れて低い可能性もありえます。その際は、きちんとした説明をしてもらい、自分の課題を発見・解決していくきっかけとなると思います。(上野)

profile

京都の中央部、日吉町森林組合は『森林プラン』で山づくり。
山村に活力!
(現場職員&事務職員二人体制で更新)

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