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山をつくる

山主さんはお客様。
地域の人たちと一緒に「山」を守っていきます。

2007年2月24日

2月 全体会議+20日会議 ①

先日、定例の全体会議と20日会議が同時に行われました。
情報は職員全員が把握できるよう常にオープンに、ということから、会議は組合長以下、職員全員が集まり、組合の今後の動向から、経理状況、現場の作業レベル−1本の木をどう伐るか−の話しまで、すべてのことが話し合われます。

今回の会議のテーマは
①前年度比の損益の状況。特に今回は1月で年度が終了するので、一年間の総括。
②給料の査定グラフの改訂案について。
③間伐などの施業が完了した現場の反省。
の3つでした。
毎度、学ぶことの多い会議ですが、一度に書くとヴォリュームが大きすぎるので、テーマ毎に分けて書きたいと思います。

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 ①の経理状況は、前年度対比の損益を計算し、今年は何で儲かって、何で費用がかさんだか。今後の改善点は何か?ということを明らかにするために話し合われます。今年度は事業の中心である「森林施業プラン」による作業道開設・間伐と視察・研修などの受け入れの収益がアップしました。一方、損益では機械のメンテナンス費用がかさみました。今後は事業を伸ばしつつ、機械を大切に扱うことが確認されました。


 課長からの会計報告と、参事の補足解説があり、損益の状態を朧げにイメージしています。会議の雰囲気も、大概は議論にまで発展しないのが現状でしょうか……。数字を聞いて日頃の状況を加味した上で議論を展開できるかどうかというのは、経営者的な見識の有無なのではないのかなと思っています。せっかく会計の報告があるのだから、その方面の能力も磨きたいところです。(西田)

 確かに、会計の数字は理解しにくいと私も思います。家計簿のように思えばいいのかもしれませんが、家計よりも複雑で、金額も大きいので数字に実感がもてないのです。おそらく、家計ように、その数字に実感がもてれば、(例えば食費の比率は何%で、大根がいくらか) 組合の会計も分かるようになるのかな、と自分として思っています。まだまだ分からないことが多く、経営面も林業の知識とともに深めていきたいです。組合は経営があってこそ林業ができる。ボランティアとはここが大きく違い、シビアになるべきところだと思います。(上野)

2007年2月16日

2月の勉強会

日吉町森林組合では、大まかに3つの会議があります。①毎月の月末、もしくは月初めに行う全体会議。②経理報告と現場単位の損益報告がある20日会議(不定期)③参事、課長を除いた勉強会。その内、昨日は③の勉強会がありました。

勉強会では、毎月テーマを決めて、現場と事務で改善案を検討したり、お互いの知識を補ったりしています。昨日のテーマは「工程表と進捗表について」でした。工程表の作成については、1年程前から試行錯誤をしていますが、重機を回送する予定が頻繁に変わり工程どおりに現場が展開しないので、未だ本格始動していません。進捗表については、班長が個別に記録をしていますが、書く人によって書式が様々なので他の人には見にくいという問題があります。
今回は、「工程表作成への足掛かりについて」話し合いました。
●工程表の必要性については「試行錯誤ながらも工程が存在する事で、事務方が(より計画的に)今後の段取りを検討できる」などの意見が出て、再確認がとれました。
●工程表の作成については「今まで現場担当者が行っていたのをプラン作成時に事務方でできないか?」という意見が出ましたが、次の2つの理由から現場が試行錯誤するという事になりました。
一つは、団地施業で複雑に展開する作業道や林分が、現場で作業する者にとってどのくらいの作業ボリュームにあたるのかを計るトレーニングを行う事。
もう一つは、事務よりも現場が立てる工程表の方が、近似値が高い事。
話し合いは以上になりますが、出て来た「工程表案」については、工程表と呼ぶにはほど遠い代物です。
まず、使ってみる。
ここからスタートです。^^;

2007年2月10日

WLC 2006

「27th World Logging Chanpionship」(以降WLC)の写真が入ったCD-ROMが家に届きました。
先方にメールで注文して以来、何の音沙汰も無かったので
てっきりスパムメールとして自動処理されたのかとあきらめていましたが
どうやら無事に届いていたようです。

WLCは、日本では世界チェーンソー選手権として紹介されていて
有名なオラブ=アントンセン氏がチャンピオンになったという大会の事です。

そもそも何故WLCの写真集を注文しようと思ったかと言いますと
発端は作業道開設前の支障木の伐開にあります。

支障木は道に対して平行に木を倒しこむ事が多く
道の開設作業時に伐倒木に大きな枝がついたままだと
非常に邪魔になります。
ですので、ある程度の枝は、伐倒時に落としてしまうのですが
桧なんかですと枝の量も多く、チマチマ払っていると作業コスト上支障が出てきます。
とはいえ、集材できる位置にある桧を(いくら細った先の部分とはいえ)
そのまま捨てるのも勿体無い話しです。
そこで、林業機械展で見かけたアントンセン氏の枝払いの技術に着目し
職場で活用しています (組合内で私だけかも知れませんが ^^;)

ふと、考えたのですが。
こういった、競技モノは記録更新が性です。
アントンセン氏がチャンピオンだった時代に比べて
いろんな技術が出てるのではないか?
そう考えて、主催団体のページを見てみました。
そのページを見てまず驚いたのは、木を切る格好。
まるで柔軟体操でもしているかのような姿勢で木を切っている。

「これは面白い!」
仕事で使えるかどうかはともかくとして、
競技について色々知りたいと思い、DVDの販売やweb上にムービーが落ちてないか調べてみたのですが、
あったのはWLCのページで販売しているCD-ROMの写真集だけでした。
写真ではわからんな~」と思いつつも注文。

それから2ヶ月程経った今日、ようやく我が家に届きました。

早速パソコンを起動して写真集を見ましたが,
今ひとつ感じがつかめない。
遥々エストニアまで出向くべきなのか……。
いっその事大会に出てみたいとも思ったり……。
皆様はいかがでしょう?


2007年2月 9日

治山間伐

今、畑郷地区の治山間伐に入ってます。

まず、治山間伐を一言で説明するなら、水源涵養機能改良のための様々な施業・工事
という事になるんじゃないでしょうか。
砂防ダムの建設、表土流出の防止、土壌崩壊を起こした山の復旧工事、保安林の改良・保育。
この中には土木作業もありますが、日吉で「きこり」が関わっているのは、主に「保安林の改良・保育」と「表土流出の防止」の2点です。

京都府の治山事業に関するページ
http://www.pref.kyoto.jp/shinrinhozen/13000010.html

今は、保安林の改良…つまり、切り捨て間伐を行っているわけです。


日吉で治山間伐を行っていると、比較的若い林分が主になっているのですが
ポツポツと勿体無い林分に出くわす。
胸高経20センチクラスからの桧の林分があったりするのです。

なんで作業道をつくって搬出しないのか?
搬出しましょうよ。
非常に疑問に思って、治山担当の事務の者に聞いてみました。

何の事は無い。
今までは、治山間伐を行っていた林分が若かったため
搬出しなかっただけでした。
来年度(19年度)から作業道を入れて搬出間伐を行うらしいです。

しかし、保安林内での搬出間伐は殆ど例が無く
どういったデザインを描いてゆくのか、
いまから楽しみ。

2007年2月 5日

不都合な真実

「不都合な真実」を見てきました。

これは、元米副大統領のアル・ゴア氏が世界中で千回は行ってきたという、地球温暖化問題の講演をもとにして作られたドキュメンタリー映画です。

現代の林業は、環境問題と切り離せないように思います。
特に温暖化問題では、京都議定書のCO2削減量6%のうち、3.9%を森林の吸収が担っています。
これは、林業に就くものとして見に行くしかない!
と思い、家族も連れて行ってきました。

映画の内容は・・・


温暖化はもう否定しようの無い事実だということを、映像とデータで分かりやすく教えてくれます。
そして、それは恐ろしい事実です。
でも、そのことに気づいている人は少なく、
行動を起こしている人はもっと少ない。
だからこそ、
この真実に目を向け、行動を起こさなといけない。
一人一人の行動が世界を変えていく!
そんなことを気づかしてくれる映画でした。

そして、この映画がただの教育番組と違うのは、
アル・ゴア氏のドキュメンタリーでもあることです。
彼がいかに環境問題に取り組むようになったのか、
一人の人間として、何を思い、何を感じているのかを
ドキュメントしてあり、ドラマとしても楽しめます。
いまさら温暖化・・・という方も見る価値はあると思います。

映画の中で、
「子どもたちにどんな世界を残すのか・・・」
とういうメッセージがあり、
それが一番心に残りました。

2007年2月 3日

連絡線〜道付け

生畑、佐々江連絡線の道付けには、予定どおり外注の土木事業員へ依頼する運びとなりました。
しかし、前現場での道付けが難航したため、年明け早々からの連絡線道付けの予定が、当初の予定から大きくズレ込む形で一月中頃からの作業です。


理由は岩盤が多かった事、急勾配での連続ヘアピンなど、作業道としてはこれまで日吉が体験してきた中でもかなり難易度の高い物となった為だと思っています。
しかし、難易度が高い事は、プランニングの段階からわかっていました。
それにも関わらず、作業が予定を上回って遅れた事は、設計段階で岩盤の質と量が十分に把握できていない事と、日吉内部で次々と発案されるアイデアが経験として十分に蓄積されていない事の証でもあるように思います。

そして、連絡線においても似たような事が起こっています。
当初想定していた箇所に岩盤が現れるも、作業は予定より遅れてしまってます。


point_01.gif
point_02.gif

作業道の難易度は徐々に上がってきているのに、ハーベスターの作業速度は一定を保っている。
徐々にハーベスターに追いつかれる形で、2月5日に連絡線へ来てしまう状況になってしまいました。
他の現場でも道付けをしている状態なのでハーベスターを逃がす事もできず手詰まり状態。
夕方、関係者でミーティングを行い、この事態を打開すべくアイデアを出し合う事になりました。
しばらくして、ハーベスターが止まる事はハッキリしたので、後は、稼働率を極力下げない事が問題となり、
連絡線以外の別の現場で、工程上後回しにしていた間伐を繰り上げして行おうかという段階になりました。
そこへ参事が登場し、問題を整理しはじめて、ある提案がなされ、
「道付けが追われているのだから、搬出に展開している人員を道付けに充てたらどうか」
という提案。
参事さらに加速、
「この際だから、道付けにある程度余裕を持たせるくらいのニュアンスで徹底して進めてはどうか?」
というように話が進みました。

さて、この間に私たち木こりがどのように展開するのか…ですが。
まず、伐開しないで止めておいたヒノキ(59年生)の伐開を済ませる事。
新たに追加して付ける事が決まった作業道の伐開。

これに加えて新たに治山間伐を行う事で対応する事と相成りました。

2007年2月 1日

胡麻平迫 その後

久しぶりのブログになってしまいました。
昨日でようやく木こり作業が終わって、後は搬出を残すのみとなりました。
随分と時間が経ってしまったので、ザザっと流し気味にその後の顛末をアップします。


ハーベスターも故障やらなんやらで少し遅れ気味。
本末転倒ではあるが、結局木こりが助かる破目に^^;
それでも何とか搬出間伐&ハーベスターによる造材のパートは
仕事収めの2日前に終了。
気持ちよく新年を迎えられた。
gomahirasako_2.jpg


写真は、ハーベスターの通過後と、搬出時の映像。

gomahirasako_4.jpg

gomahirasako_3.jpg

ハーベスターが通過した後は、枝葉が散らかるので(写真ではちょっとわかりにくいですが)
この段階で路面に散らかった物は大方掃除してしまいます。
掃除しながら搬出をする。といった具合です。


gomahirasako_2.gif
この写真は、今回間伐できたところと、できなかった所の映像。
できなかった所は、間伐前の状態とほぼ同一。
違いは一目瞭然です。
今回、何故間伐できなかったかというと、交渉時に山主さんを怒らせてしまったのですね。
もう、完全に僕らのミスで、こうなっては誰も得しない。
以後、こういうことが無い様に勤めなくてはなりません。

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京都の中央部、日吉町森林組合は『森林プラン』で山づくり。
山村に活力!
(現場職員&事務職員二人体制で更新)

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