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森からの宅配便

森林に関わる仕事に就いてもうすぐ20年。日々の泣き笑いをご覧あれ!

2010年10月30日

トウレツ三昧(涙)

 現在進行中の搬出現場。
事前に行った毎木調査で
成立本数2100本/haと出ています。
植え付けは3000本/haなので
恐らく、施業としては除伐を一度行ったのみ。
ちなみに48年生です。
この植えられたまんまの列が見えますか・・・

PA270026.jpg
実はこの地域、実験林として
日本各地のスギが植えられています。
各々、その土地で選ばれし優秀な品目が取り揃っているのですが
ナカナカ激しい結果となっています(涙)
中でも、『凍裂』という症状の出ているスギが多い事!
冬の寒さで材質内の水分が凍り、木の表面を裂かしてしまいます。
そのスギが蓄える水分量、樹皮の裂けやすさ、立地条件、etc...
原因は様々です。

PA270027.jpg
こうなってしまうと、残念ながら材としての価値はありません。
以前、凍裂の材と見破れず
商品として土場まで出してしまい、厳しく注意を受けた事がありました。
伐倒した際、地面についている側(下になった側)だと
見落としてしまう事があります。
なので、伐倒前にまず木をグルっと見上げて確認。
もし、症状が見つかったら
どの辺りの高さまで切り落とせばよいかチョークで印をつける。
積み込みの際、小口を確認する。
そして作業終了後、必ずその日に出た材を再度確認。
材に目を通す回数が増えれば増える程、間違いが減ります。
正直この実験林内、とても気を使います。
が、出せる部分は出したい。
たとえ3m、末口12cm1本だとしても。
搬出立米は伸び悩むトコロですが・・・(涙)


        by、ナカシマ アヤ

2010年10月26日

さすがに・・・冬支度

 急に冷え込みましたね。
恐らく日本各地で、この冬(秋?)一番の冷え込みかと。
・・・吉和もきてます(苦笑)
朝はそこまで寒さを感じなかったのですが、
日中、一分ごとに気温が下がってるんじゃないかと思う程
グングンきましたねぇ
一日冷たい雨でした。
島根県境の主伐現場ではミゾレだったとか。

 そろそろ出さないとなぁ〜

と、思いつつ一日でも遅く出したいストーブ。
寒けりゃハヨ出せばイイやん!?って自分でも思うのですが
着込みに着込んで耐え忍ぶ(笑)
点火したが最後、4月までのナント半年もの間
ストーブと共に生活を送る事になるのです。
本日ヅケで営業開始
夜、室内気温を見てビックリ!!
・・・9℃・・・一ケタやん。

 そろそろ出さないとなぁ〜

と、思いつつナカナカ中身が変わらないクローゼット。
まぁ来週末、まぁ来週末と衣替えを先延ばしにしていました。
(単なる面倒くさがりなのですが)
いまだTシャツ類がメイン棚に並んでおります。
ウニクロさんのあったかグッツ、毛の五本指ソックス、
最愛の薄手ダウンインナー。
どんなに寒い日でも
やはり現場で動いていると体温は上昇。
着たり脱いだり出来るよう薄手のモノを
何枚か重ねて着ています。
・・・洗濯物ふえるなぁ。

 そろそろ出さないとなぁ〜

車のタイヤ交換。
え?まだ早いっしょ??
って思われるかもしれませんが、
確か去年の初積雪は11月5日。
そんな遠い未来じゃない(笑)
一度目の雪はだいたいすぐ溶けますが
吉和で車が使えなくなるのは死活問題!
結構、従業員の間でもこの話題は旬です。
誰か変えたら、変えよう。

 さぁ、村をウロウロするツキノワグマさん。
 そろそろ山へ帰りなさ〜い。


       by、ナカシマ アヤ


2010年10月18日

使えるヤツ

 搬出現場で大活躍のグッツがあります。

グラップルで材を引き出している時
後チョット・・・後チョット・・・で
届かない、とても残念な材が出て来ます。
今まではウィンチを出して引っ張っていたのですが
結構手間。
そして二人作業でないと難しい。
なんとかならんかねぇ〜の悩みを解消してくれたのが
このワイヤー!
社長のアイディアです。
片方のアイにフックを付けて編み込みました。
もう片方のアイは心持ち大きめに。

フック側は出したい材に引っかけます。
もう片方はそのへんにある丸太を通し
グラップルで握ります。
そしてググッと。
う〜ん、いたってシンプルな(笑)
ほとんどの材はウィンチなく作業が進むようになりました。

ちなみにこのワイヤー、
先日の研修でワタシが編みました。
なので切れても文句が言えない(苦笑)
フックなしのグラップルをお使いの方、是非お試しあれ!

PA150009.jpg
    
      by、ナカシマ アヤ


2010年10月15日

研修終了!

 7日間の風倒木研修が終了しました。
長かったような・・・終わってみると早かったかな。

2班に分かれ、順番に一人ずつの作業。
切る時間より待ち時間が断然長かったのですが
この『待ち時間=見る時間』が本当に勉強になりました。
普段、無いんですよ(笑)
他人の伐倒・枝払い・造材をまじまじと見る事なんて。
風倒木と一言で言っても
一本、一本具合が違えば処置も変わってきます。

 『そうきたか。ワタシならこうしたかな・・・』
 『おぅ!なるほど。その手があったか。』

そういう時はこう対処する・・・という『自分ルール』が
いつの間にか作られていた気がします。
その選択肢が随分広がった一週間でした。
気付かなかった自分の『クセ』も発見できました(苦笑)
その一つが・・・枝払い。
何の気なしにバシバシはじいてたのですが
足の位置を注意されました。
片足を材に置き、材を固定しながら枝払いする『クセ』
イケン事です。
支えになってた枝を切り、材がゴロンと大きくまわるかも。
チェーンソーのキックバックを受けるかもしれない。
ん〜、反省。

 『・・・実はボク、以前ナカシマさんと同じ態勢で枝払いしてて
  怪我した事あるんです。』

と、いう生の声も。
研修生同士、各々の経験を共有出来る
貴重な時間でもありました。


 水曜日より又、搬出現場へ戻っています。
たった一週間離れただけなのに
なんだかリズムが掴めず二日間、ヘトヘトでした(苦笑)
皆もそうやったんかなぁ?
研修でしか会う事のない同期ですが、
今日も広島の山奥でそれぞれの『山』に立ち向かっているんだ
と、思うとなんだかココロ強い。
不思議ですね


       by、ナカシマ アヤ



2010年10月 8日

PULLAROCK

 もうすでに使用されている方もおられると思いますが。
ロープタイプのチルホールです。

PA070006.jpg
風倒木研修中・・・
かかり木処理はフェリングレバーで行っています。
大抵の木は上手い具合、クルっと回ってくれるのですが
なかにはシブトイ木がおりまして。
そんな時、このロープチルが話題にあがり
 
 『見たいっ!使いたいっ!』

の声に、講師の先生が持って来て下さいました。
まず、その軽さにビックリ!!
普段ワイヤータイプを使用しているので雲泥の差。
そしてコンパクト。
この重さ、サイズなら気軽にリュックに忍ばせられる!
早速使用させて頂きました。

PA070004.jpg
まぁ、使い方はワイヤーチルと同じ。
ギコギコするとバサッとゆきます(笑)
(イメージ湧くでしょうか・・・)
確かに道路脇や民家の近くなどで
伐倒方向を確実に定める際に使用するには
少〜し不安なイメージがありますが(ロープだけに)
かかり木を左右にずらす、
伐木中、チェーンソーが挟まれて
一人で脱出しなければならない際など
あると本当に便利な一品だと思いました。

事務所に戻って、早速社長に報告。
やはり社長もリサーチ済みでした。
ちなみにこのロープ、見た目では分からないのですが
特殊な加工を施してあるので
必ず定められた特定のロープを使用するように、との事。

ココロくすぐるシロモノでした。


      by、ナカシマ アヤ


2010年10月 6日

10人中8人

 今週は再び研修week・・・
片道一時間半の道程を毎日通っております。
通勤に一時間半・・・都会の方なら当たり前かもしれませんが
徒歩3分で事務所に出勤するワタシにとってはオオゴトです。

 研修内容は『多様な被害木処理実習』

主に台風災害にあった傾斜木の伐倒方法を学んでいます。
現場話しは又、後日。
実は現場へ入る前日、恒例(らしいです)の
チェーンソーチェックがありました。
各々、普段使用しているチェーンソーを持ち寄り
一人ずつ先生に提出。そして判定(苦笑)
切れ味はそう悪くないと思っているけど、
キランっと目の光る先生方3名の前に差し出すのは
ちょっと尻込みしてしまう。
う〜ん・・・ドキドキ。

 『・・・うん。左はエエ刃をつけとる。』

おっ♪ やったぁ♪ 
と、舞い上がったのも束の間

 『右は・・・苦手じゃろ(笑)?
  "10人中8人" ゆうレベルの刃じゃね。
  角度にバラツキがある。』

がっくし↓
でも、確かに。未だ右の刃を擦る時は迷いがあります。
良い時と悪い時がある。
それじゃぁ、ねぇ〜。

 『一度に刃を仕上げようと思ったら間違いよ。
  一度目は刃のカタチを整える。
  二度目で微妙な角度調整。
  三度目で軽くなでる様、最後に刃をつけるんじゃ。
  ヤスリの音の変化をよく聞く様に。』

まだまだだなぁ。
皆、それぞれの課題を見つけ
ひたすらチェーンソーと向き合っていました。
"10人中2人" レベルの刃を目指して。

PA050003.jpg

      by、ナカシマ アヤ







2010年10月 2日

小丸太集合!

 現在の土場・・・

PA020001.jpg
あぁ、秋だなぁ〜って感じます。
春の植え付け、夏の下刈り・保育間伐。
全て大切な仕事ですが
やはり山から材がでる『秋』はワクワクします。
主伐が始まると朝の雰囲気がピリっと引き締まる感じがする。

ナカシマ班の現場もようやく作業道が一段落し
さぁ、イヨイヨ本格的に搬出が始まりました。
・・・やっと出せる(笑)
先行伐倒して、倒しっぱなしになってたスギ・・・
気になって気になって。
ガンガン進むでぇ〜♪
っといきたいトコですが、そうはいくかいっ(苦笑)
現在、3m・末口12cm〜14cmという注文材が入っています。
そして仮注文で3m・8cm〜10cmという材も!
普段は材価の関係上、末口14cm以上の材しか出していません。
今まで山にほって投げてた先端までキチンと枝払い。
手間だけど、ナカナカ進まんけど、嬉しい注文材です。
ヒョロヒョロォ〜と細長〜く伸びた材。
見向きもしなかったのに、もう大歓迎(笑)

先日、安全指導に来られた方も
小丸太を出すワタシ達を見て
 
 『昔はコレくらいの材も全部出しよったんよ。』

と、懐かしそうにおっしゃっていました。
ちゃんと需要があったんだなぁ。
搬出後の山も出す量が多い分スッキリします。
・・・年中通して、この径の注文があればなぁ♪

PA020002.jpg

     by、ナカシマ アヤ  




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森からの宅配便 西中国山地の山あい広島県廿日市市吉和で林業から木工まで、森林にどっぷりと浸かって抜け出せない毎日を送ってます。

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