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そまびとたちの奮闘記

NPO法人信州そまびとクラブ。
山仕事をしながら、
林業のこれからの姿を提起します。

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はげ山

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村内のあるお宅にお邪魔した際、目にとまりました。いつごろのものかたずねるのを忘れましたが、たぶん戦後間もない頃ではないかと思います。
 このお宅では大きな製材所をやっていたそうで、木を伐り出された山を背景に、横長に広がる茶色の屋根がその製材所。そして画像ではわかりにくいですが、手前に無数の丸太が積まれています。山仕事の先輩たちから聞かされるたびに、行ってみたいと思っていた当時の山の様子を、ビジュアルで(しかもカラーで)感じた、貴重な瞬間でした。


 下の画像は、ほぼ同じアングルで見た現在の様子です。かつて製材所があった場所に建つのは6棟の村営住宅。
 絵の所有者が言っていました。「カラマツの値が上がり始めたら、たちまち村中がはげ山になるよ。この村は反応が早いんだから...」
 近ごろ、そんな予感がしています。

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コメント

Posted by: ふるだぬき   [ 2010年6月 4日 17:36 ]

「日本はかつて長い間はげ山だった」

きっと昔は、至極アタリマエのことだったと思うのですが、今では「山=森」のイメージが人間の頭の中に染みついており、怖いことだなあ・・と思います。

それにしても、絵は秀逸ですね。

尾根を見ると筋状に木が残っているではありませんか。

カラマツの値が上がったら、尾根まで木を伐ってしまうような愚挙に出る気がしてなりません。

某ヒノキの名産地では、尾根の天然ヒノキを伐ってお金にしていた光景を目の当たりに見て、驚いた記憶がありますので・・・。

Posted by: かなめ   [ 2010年6月 6日 22:36 ]

 私も、ふるだぬきさんのお話を聞くまでは、「はげ山=悪」的な先入観を持って
いました。そして「山=森」と、知らず知らずのうちに決めていた一人です。
 ここで紹介した絵は、ある意味で写真よりも山が利用されていたころのことを
わかり易く表現しているかもしれません。何と言ってもカラーですし、ご指摘の
とおり、尾根に木の残っている様子が、ハッキリと描かれています。
 どうもこれからはじまりそうな皆伐は、この絵の頃とは、あきらかに儲ける人の
顔ぶれが違いそうです。山が見えないところでお金が動くようになると、尾根も
沢も関係なくバッサリと売り飛ばしてしまいそうな予感がします。
 山側からのコントロールは可能なのか。どんな手がうてるのか、よく考えないと
いけませんね。 

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そまびとたちの奮闘記 「そまびと」とは「きこり」のこと。現代のそまびと=技能職員たちが起業し、模索しはじめました。

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