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そまびとたちの奮闘記

NPO法人信州そまびとクラブ。
山仕事をしながら、
林業のこれからの姿を提起します。

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間伐手遅れの山の取り扱い

年に4回行われる国民森林会議の公開講座。今回は「資源劣化の進む人工林の取り扱い」と題した(株)森林再生システムの富村周平さんのお話をうかがいました。

 

 会場となった全林野会館がある丸の内線茗荷谷駅を降りると、旧教育大の公園はすでに新緑の森。標高1100mの我が家では考えられないようなポカポカ陽気でした。


090411kouza.jpg

 お話としては、間伐が必要なことはわかるのだが、手遅れにより成長が見込まれないような山で間伐が行われており、そういう場所で、時間を置いての検証をするなど、方法を変えてゆく必要があるのではないか。また、手を入れられる山は(アクセスの良い)限られた範囲に集中する傾向があるのではないか。そしてほとんどの施業のための調査では、同じ林分でも木の成長量に違いが生じる林内の条件の違いが考慮されておらず、林況の正しい把握ができていない、というようなことが印象に残りました。
 どれも日頃現場で感じていながら、漠然とした感覚のままで見過ごしていることであり、「このままではいけない」という思いを強くした講座でした。

コメント

Posted by: ERI   [ 2009年4月13日 23:36 ]

かなめさん、こんにちは。
茗荷谷で、富村先生の講座をお聞きになったのですね。公開講座という事は、もしかして知っていれば私にも機会があったのかなぁ。
あまり専門的な話だと、聞いてもわからないかもしれませんが、とにかく林業何でも知りたがりの私としては、貴重なチャンスを逃したような…
間伐手遅れ林の取り扱いは、とても難しい、悩ましい問題と聞いています。どう課題を整理し、どんなアプローチが必要なのか、とても興味深い話ですね。
機会があれば、今後の取組みについて、かなめさんなりのお考えを聞かせ下さい。

Posted by: こーりきー   [ 2009年4月14日 10:58 ]

かなめさん
こんにちは・・・

その先生のお話よくわかります。

森林税を長野と秋田で始めただけでも・・今までの流れを考えたら画期的なことだと思っています。
しかも
秋田は・・奥山の杉などから始めています。・・これは簡単だから・・というのと一斉に量が出来るから・・とお聞きしました。
それに対して
長野は先日も林務のかたと随分話しましたが、長野は知事の考えもあってまずは荒れて来始めている里山から・・手を入れたいという政策だそうです。
ただ・・
里山ほど
持っている方がバラバラで
しかも都会の方にわたっているところが多くて進みにくいそうです。
そうなると、
理想論ばかり言ってられないとも思います。
まずは
少しでもつき進むこと。
そして
林業的にはどうか疑問もあっても
手が入った森のすばらしさを地元の方達にわかってもらえれば・・昔の里山を思い出してもらえれば・・
そして山菜やきのこでも採れ始めたら・・(^^)
長野の
おそらくは画期的な取り組みが全国に広がる気がしています。

現場の見方ですが・・・・ハハ

Posted by: かなめ Author Profile Page  [ 2009年4月17日 09:58 ]

ERIさま
 返信遅くなりました。ごめんなさい。
 ERIさんをお誘いすれば良かったなと後悔しております。
 この講座、公開と名づけられてはいますが、ご覧のとおり当日は6人
ほどの貸切状態でした。私はまだ新参者なので、大ぴっらに講座の
宣伝をしないことには何か考え方があるのかもしれず、あまりでしゃばら
ないようにしています。
 富村さんのお話は、現場で漠然と感じていたことを浮き上がらせてくれ
ました。一番強く感じたのは、長いあいだコンサル業界で感じられていた
ことを端的に出されていたということです。
 アカデミズムという垣根の中に閉じこもりがちな林学に対し「現場で実行
でるやり方、使い方を示してなんぼ」という意見と、「調査のための調査。
開発のためのアセス」という調査の有り方を変革しなければならない、
という強い思いが込められていました。

Posted by: かなめ Author Profile Page  [ 2009年4月17日 09:58 ]

こーりきーさま
 公益性という名のもとに、税金で森林整備が行われていますが、正直な
ところ、手をつけてもしょうがないところにお金が使われているので、どうせ
お金を使うなら同じ場所でももっと有意義な使い方をすべきだ、ということが
今回のお話にはありました。たとえば、がんばって間伐をしても残存木の
枝の枯れ上がりがひどく、肥大成長が望めないようなところは、すべて
伐って出してしまった方が良い、というようなことです。もちろんそこには
植えるなり天然更新するなり、次の手をうつことも合わせて考えなければ
なりません。

 県民税への私の考え方は、手入ればかりでなく、木を出して使う社会
造りにもっと活用すべきだということです。こうしたお金の使い方は、
効果を評価しにくく、県民への報告が難しいという課題があり、また民業の
援助になってしまう、という反対意見もあるでしょうが、持続可能なものは
これからの社会づくりのけん引役なのですから、約束を作って、その中で
評価できるものは、民業だろうと何だろうとみんなから集めたお金で
どんどん応援するべきだと思うのです。
 木の利用促進と言えばまず住宅が語られますが、地域の製材所を
活かしながら近くの住宅で使うことはもちろん、量的にははけなくても
良いから、下流、あるいは都会の人たちといっしょに、製品としての木を、
産地とのつながりも含めて身近に感じたり、これまでの林業のコストの
あり方をひっくり返せるようなシンボル的な製品を考えてゆかなければ
ならないとも思います。ここにも県民税を使うべきではないか、いつも
そんなふうに感じています。

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そまびとたちの奮闘記 「そまびと」とは「きこり」のこと。現代のそまびと=技能職員たちが起業し、模索しはじめました。

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