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そまびとたちの奮闘記

NPO法人信州そまびとクラブ。
山仕事をしながら、
林業のこれからの姿を提起します。

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栗の床板

061216om-kuri.jpg

ふるさとの森林づくり講座1でお世話になった地元の株式会社新津組さんが、OMソーラーの展示を行ったので、見学してきました。


 実は、信州そまびとクラブの監事をお願いしている方のお宅がOMソーラーなので、太陽熱を有効に利用する理にかなった方式である、ということはよく知っていたのですが、今回、建築に携わっている方から直接解説を聞くことができ、改めていろいろな点で関心させられました。聞くところによると、私たちの暮らす東信地域産のカラマツで建てられた和田村立和田小学校などは、学校そのものがこのシステムで暖をとっているとのことで、ずいぶんとポピュラーな方式になりつつあるのではないでしょうか。


 そして、私にとっての最大の関心事、というか感動したことが、一階部分一面に張られた栗の床板でした。落ち着きのある色調が、上の小さな写真でもわかっていただけるのではないでしょうか。このように自由設計でどんどん国産の、しかも地元の木が使わるようになることは、私たちの最大の願いです(いつか、自分自身で切り出した材が直接建築の現場で使われるようになることを夢見て、毎日せっせと木を切り出しています)。


 栗の床の窓側には、OMソーラーの温風吹き出し用のルーバーがあります。地元の材木で建てた家に、自然エネルギーや循環型エネルギーを使って暮らす。お洒落な生活だと思いませんか。
 
061216om-handle.jpg

家の中に空気を循環させたり換気したり、時にはお湯までとってしまう心臓部。ハンドリングボックスと呼ぶそうです

コメント

Posted by: せんば   [ 2006年12月24日 03:03 ]

いいないいな。
先日、東京の材木店さんに行ったとき、
東京の木で造ったそこの事務所に入れていただいて、
床がスギの板の部屋が、
なんだか足元が暖かく感じました。

今日買った雑誌にも、
ある2種類の国産材の板を、
市松模様にいれていた家がありました。
派手になるのかと思ったら、
木目だからか、結構きれいな感じで、
落ち着いた色合いでした。
いいですね、やっぱりこうやって見ると。
(山の地主)⇒林業⇒搬出業者?⇒材木店⇒大工⇒住民と、気持ちのリレーがつながっていく家、
見てみたいですね。

そうそう、あと、先日、
そまびとIさんも、
OMソーラーの家にしたいって、
言っていましたよ。

Posted by: こーりきー   [ 2006年12月25日 10:15 ]

なんでも・・
最近のフィトンチッドの研究で
板目がそのまま現れている・・集合材でないもの・・だと
とても人を落ち着かせ
そして精神を安定させる
効果があるそうです。
然も
ダニやアトピーにも効果があると言うことで
こういう森林療法と関係のある研究成果が
かなめさんのところで使えないものですか?

こーりきー

Posted by: せんば   [ 2006年12月25日 17:09 ]

いやはや。前項の記事(振動病)では、びっくりしてしまい、
せっかくの専門的会話を中断させてしまったようですみません。
確かにさまざまな作業現場で、
危険な作業や病気などにかかるおそれはありますよね。

そんな短いのか長いのかわからない人生の中、大事に時を刻みたいものです。
ということで、木の素材のお話にリンクしていい時計を見つけました。
信州カラマツの時計やさん、KICORIさん↓です。
http://www1.ocn.ne.jp/~kicori/index2.htm

Posted by: かなめ   [ 2006年12月26日 09:43 ]

せんばさん
ふたつも書き込みいただいて、すぐに返事を書かかずに
すみません。
少し長くなりますが…。

木材利用と関係した話で、昨日こんなことがありました。
このあとの本稿に報告する予定ですが、県が来年度企画している
助成金の説明会の後、地域振興をしているNPOの方と立ち話になりました。
曰く「里山をカラマツばかりにしてしまった。これからは実のなる広葉樹
(有果広葉樹と表現していました)をどんどん植えていかなくてはいけない」
「長野県じゅう植え替えるぐらいのつもりで…」。
この方、他にも環境や社会に関する持論を切々とお話くださいました。

山や木について情報を持たない人は、だいたい皆さん
こういう議論に終始するようです。
つまり、木材利用という観点が圧倒的に欠落しているのです。
そして、そうしてしまった最大の責任は我々生産者にあるのです。

適切に管理された人工林で生産される木が、環境負荷という点で
社会貢献できることや、木材生産と加工についての一般的な情報を
常識として社会に浸透させることは、「黙って待っている間に誰かが
やってくれる」ことではなく、木を社会に広めたい人自身が先頭に
立たない限り、実現しないことだと思うのです。

さぁさぁ、今日も情報発信ですよ。

Posted by: かなめ   [ 2006年12月26日 09:45 ]

こーりきーさん

たしか、宮崎良文さん(こーりきーさんの専門領域の大先生ですね)
という方が書かれた森林浴はなぜ体にいいか
という本にも、同種のことが書かれていたように記憶しています。

>こういう森林療法と関係のある研究成果が
>かなめさんのところで使えないものですか?

良い提案をいただいているのに、使う知恵が
追いつきません。

たとえば、どんなふうにつなげてゆきましょうか。

それから余談ですが、上記のOMソーラーシステムでは常時換気が行われているので、健康面にかなり良い効果が認められているようです。

Posted by: こーりきー   [ 2006年12月26日 11:37 ]

かなめさん
>山や木について情報を持たない人は、だいたい皆さん
こういう議論に終始するようです。
つまり、木材利用という観点が圧倒的に欠落しているのです。

私もいつもそう思います。
ここが欠けている限り
植林も間伐も絶対に継続的には続きませんよね。

>良い提案をいただいているのに、使う知恵が
追いつきません。
たとえば、どんなふうにつなげてゆきましょうか。

私もすぐには思いつきませんが・・
東大で先々月、フィトンチッドフォーラムがあったのですが
そこで毎年次から次へと新しい報告がなされています
きっと使えるものの宝の山だと思います。
私も考えてみます。
一緒に知恵出してまいりましょう。

たとえば
カラマツの木目が一番からだに良いとか研究結果が出てくればとっても面白いことになりそうな気がします。
また
アレロパシーも植林の際にはうんと役に立つと思っています
コンパニオンプランツなんかも・・・
また、
森で作業している方は
ノロウィルスにかからない
とか
あるとすごいことですよね。。
その昔
黒死病・・いわゆるペスト菌が大流行した際に、ラベンダー畑の労働者と調香師と皮をなめす業者と庭師はかからなかったそうです。
そこから
アロマやフィトンチッドが
研究されたそうです。
今でも森の中は・・特に針葉樹の森の中は
フィトンチッドのおかげで
菌はまったく住めないそうです。
だから
森の中は
嫌なにおいがしないそうです。
動物などの死骸はいっぱいあるにもかかわらずです。

なにか役に立てそうでしょ(^^)


Posted by: かなめ   [ 2006年12月27日 06:09 ]

おお、フィトンチッドフォーラムですか。なんだか
参加しただけで寿命がのびそうな感じですね(笑)。

今の自分には、森があたりまえの存在になって
しまっているので、なかなか改めてありがたさを
感じることがないのですが、森にはまだまだ我々が
計ることのできない力や、感じることのできないざわめきが
あると確信することがあります。

たとえば、山で働いているじぃちゃんは元気です。
同じ地域に暮らしている、同世代の山に入らない
じぃちゃんに比べると、目の光や肌の様子が
断然良いように思います。

たしかアレロパシーのことも、まだよく調べられて
いないのですよね。それから、飯山で行われた
セラピー実験の時の、イオンの測定値には
何か見えてくるものがあったのでしょうか。
NK細胞の活性は、優位に現れていたとの
発表がありましたね。

こーりきーさんがおっしゃる匂いのことは、
まったく森のパワーそのものだと思います。
私は山の匂いを感じるだけで、山暮らしの
今でもうっとりしてしまいます。

科学的な分析も良いとは思いますが、
何か他の伝え方を拾ってみたいですね。

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