• 山村型起業解説
  • 事業アイディア
  • インタビュー「先人に学ぶ」
  • 農山村の背景情報
  • お役立ち情報・技術
 

森からの宅配便

森林に関わる仕事に就いてもうすぐ20年。日々の泣き笑いをご覧あれ!

« 広葉樹あれこれ | Main | 研修月間 »

30町歩の2町

 『大体2町歩の施行地の範囲を決めてきてくれ。』

そんな仕事を依頼されました。
現場は『魚切』(ウオキリ)
その名の通り、サカナも登ってゆけない位の
険しい谷が折り重なった山です。
約40年前に造林しました。
当時は作業道などなかった為、
一時間半以上かけて現場まで通ったと聞きます。
植えてから、全く手がかけられていない山。
・・・かけられなかった山。

深瀬班長と地図、ナタを手に山へ入りました。
地図と言っても記載されている情報は等高線のみ。

 『この谷が、ここの(地図上)一番深い谷かぁ
  って事は、もうすぐ尾根が二手に分かれとるぞ・・・』

二人で地図とにらめっこ。
大分、尾根・谷で地図が読めるようになってきましたが
やはり目グルグルする(笑),,,
単純に100m登り、200m横切り、100m下ると
「2町」になるのですが、そう簡単にはゆきません。
山を横切るって、難しい。
深瀬班長曰く
 
 『等高線上に歩けはいいだけの事よ』

えぇ・・・っと、どこに線が見えるんですかっ!?
って言いたくなる位、ズンズン進んで行かれます。
経験あるのみ!だそうですが。

造林した面積は30町。
しかし、ここが造林地かと疑いたくなる程ザツが生い茂り
スギが見えない。そしてカズラまみれ。
なんとか施行してスギ山になりそうな(涙)
場所を探し、歩き回りました。

 『どれ位の広さあったと思う?』

測量図が出来上がり、社長が聞かれました。

 『ん・・・3町ちょっと位ですか?』

 『えぇトコ言っとる。3町5反じゃ。』

2町以上の施行地が確保できた事を知り、
二人でホッと一安心。

まぁ、テゴワイ間伐現場になる事間違いナシですが。
見てしまった以上、ほって逃げる訳にゆくまぁて!(吉和弁風)


        by、ナカシマ アヤ

コメント

Posted by: Y氏の班長   [ 2009年9月 5日 17:47 ]

深瀬班長の経験値の高さが伺えますね。
自分も等高線だけの地図を見ていまだに迷います。
周りの山々、谷の深さ、山の高さなどを見比べてまあ大体この辺じゃろう。
この位の事しか分かりません。
トホホ...
でも、等高線沿いに歩く事は出来るようになりました。 えっへん。

Posted by: アヤ   [ 2009年9月 6日 22:27 ]

Y氏の班長さんへ


そうか・・・Y氏の班長クラスでも迷う事があるんだぁ。この地図でピタリ、場所が分かるようになれば、本当にこわいものナシですよね。山で自分を見失う事もなくなるだろうし・・・

等高線上に歩く事が出来、おおよその広さがイメージで出来、その山なんぼ¥の数が弾き出せる・・・
さぁ、何年かかるかなっ(笑)

コメントを投稿

profile

森からの宅配便 西中国山地の山あい広島県廿日市市吉和で林業から木工まで、森林にどっぷりと浸かって抜け出せない毎日を送ってます。

お知らせ

2009年10月

S M T W T F S
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

カテゴリー

最近のエントリー

最近のコメント

最近のトラックバック